第2話 暗雲な出来事
その頃、ライムはサーシャの喜ぶ顔を思い出しては、
クスリっと笑っていた。
(ようやく……ようやくサーシャにダイヤの指環が渡せれる!)
ライムは、足取りも軽く、今後の幸せな未来を考えていた。
近くにあった教会に立ち寄り、
(僕らの間に、子供が授かります様に……。必ず幸せになるから。)
ライムの亡き母に誓うかの様に……そして。
これから出逢うべき子供に対して
ライムは、
幸せがはち切れそうな表情を浮かべ、足取りも
いつしか、ステップを踏んでいた。
指定された施設に着くと、ライムは少しだけ不安を抱いた。
施設内に入ると、
不気味な叫び声が響いていた。
ライムは、大丈夫だよな?
と自分に言い聞かせ
施設内に備えてある呼び鈴を押した。
その場でライムが目にしたものは……
顔半分がただれた大きな男だった。ライムはギョッとしたが
(サーシャの為だ!)と
すくむ足に力を入れた…………。
大きな男は、声がしゃがれていた。
『治験参加希望の人??』
『はい!!』
『じゃあ、こちらへ……。』
案内された1室には、、、
生臭い、何とも言えない臭いが、充満していた。
まるで
今…………そこで人が死んだような何とも言えない臭いで
あった。
ライムは思った……。
(俺…………生きて帰れるかな?)
と。。。
つづく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます