俺を理不尽に裏切った元恋人に何倍もの屈辱を与えてやる本当の復讐劇!!!
ALC
短編 私の復讐
第1話本来の復讐とはこういうこと
俺を理不尽に裏切った元恋人の娘が入学してきた。
若い頃の彼女によく似ている。
ひと目見た瞬間に元恋人の娘だと気付いた。
しかも最悪なことに俺の担当するクラスの生徒だ。
「えぇ〜。一年五組を担当する野村サイコです。奇妙な名前ですが本名です。担当は数学。生徒指導の担当も務めています。あまりにも目につく格好以外は許容するつもりです。スカートを折るのもシャツのボタンを外すのも私は注意しません。ですが他の先生がそうとは限りませんのでケースバイケースで動くようにしてください。最後に皆さんの高校生活がより良いものになることを願っています。ご入学おめでとうございます」
などと入学式の後のクラスで挨拶をすると窓側の最前席の生徒に声をかける。
「それでは相川さんから順番に自己紹介お願いします」
そして、相川凪という生徒から順番に自己紹介は始まった。
先に言っておくがこの生徒の名前は覚える必要はない。
順番に自己紹介が始まり元恋人の娘の番がやってきた。
「
彼女は母親の里央とは違いローテンションな娘らしい。
だが外見はそっくりであの頃の想いが再燃しそうだった。
そこから順繰りに自己紹介は恙無く進行していき最後の渡辺あきらという生徒を最後に自己紹介は終了した。
またこの生徒の名前も覚える必要はない。
女子生徒Aでも女子生徒1でもなんでも良かったのだがリアリティを持たせるために名前を紹介したまでだ。
「えぇ〜。では本日はこれにて下校です。寄り道しても問題は起こさないでください。駆り出されるのは生徒指導担当の教師陣です。他人に迷惑をかけない範囲で自由を謳歌してください。それでは起立。礼」
終業の本鈴が鳴ってすぐにHRを終えると生徒は教室を後にしていく。
言い忘れていたがこの学校は女子校だ。
若い男性教諭の少ない女子の花園である。
一番若い男性教諭が俺である。
閑話休題。
俺はそのまま職員室に帰っていき、これからのことを考えた。
(里央の娘か…。母親と違って常識人な雰囲気だったな。初日だから猫被ってるのか?それはお互い様だとして…。やっぱり母親と似ているな。里央に裏切られてから現在まで景色は灰色のままだ。決して比喩的な表現ではなく色彩感覚を失ったかのように景色が鈍色に変わった。どうすれば戻るのか俺は分かっている。そう、また彼女を振り向かせて抱いて、最後に手酷く捨てるのだ。一家離散させて頼れる人物を俺だけに絞り最後に捨てる。俺を裏切ったやつには、どんな手を使っても復讐を果たす。本来復讐とはそういうものだろ?甘っちょろいリベンジなんていらない。やるなら徹底的にだ。俺なら出来る。やってやる)
常識人の皮を被り脳内では残虐なことをイメージしていた。
今の立場や地位を利用して過去への復讐を果たす。
ただし犯罪行為はせずに常識的に精神を崩壊させる方向性で…。
そして、今日から俺こと野村サイコの本当の復讐劇はスタートするのであった。
第一目標、恵の校内での居場所を無くすまで。 1/100
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