高校

高校に上がると、外部から生徒が入ってくる。私は相変わらず成績は優秀であった為、少し話しかけてくれた子も、いつの間にか私から離れていく。


「細川さん何者?」

「頭よすぎてヤバイ」

「なんか金持ちらしいよ」


いつもこんなんよ。私は特に何もしてないというのに。小学の時から一緒だった友達はいつもと変わらないけど。みんな成績のことしか考えないのかな?


派留美はるみは成績のこと考えたことないの?」


友人に相談したら、こんな答えが返ってきた。


「別に」


「何のためのテスト?」


「実力を試す?」


「ランク付けた方が競争できるし、やる気でんじゃん?でも派留美には誰もかなわないもん」


「そう?」


「あんたは小学生のときからそうなのよねー。まー真面目で素直だけど」


「私って怖い?頭よすぎて?」


「目つき悪いからでしょ?あとピアスしてんじゃん」


「これはピアスもらってたの、やっとつけられるようになったからつけたんですけど?」


「あんたマイペースすぎ。外見からじゃぜんぜんあんたのよさなんてわかんない」


「そう?あ、ただしからメールきてる」


話途中だけど、どうしても見たくて、見ちゃう。友達は机に肘ついてなんか見てるんですけど。


「彼氏は相変わらずガリガリ?」


「うん」


「よく続くよね。もやしみたいなと」


「別にもやしでもいいの」


「あーそーですか」


「今日暇?だって!」


「あーそうよかったね。あんたバイトは?」


「今日は休み。ちょうどよかったーやった!」


「かわいいとこあんだけどねー。美人だけど近寄りにくいオーラあるわな」


「なに?」


「はー?聞いとけよー」


「お、チャイム鳴ってる。授業だ」


「あーやば。小テストじゃん」


「それ昨日と同じでしょ?」


「そーだけどー!一回じゃできないっつーの」


「ごめん、私のくだらない話で時間つぶした」


「いいし」


はー友達いなかったら私はマジでだめ人間だわ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る