2月10日

 今年に入ってから、君の病態は急変した。

 君は毎日のように点滴をつけていて、注射を打つこともしょっちゅう。薬の量も段々と増えていった。

 目の前に置かれたたくさんの錠剤を見るたび、君は

「いや」

 と、すねてそっぽを向いてしまって。

「飲まないと体を悪くするよ?」

 なんて言っても、

「いや」

 としか言わなくて。

 少し困ってしまった。

(最終的には飲みました)


 僕に君の気持ちは分からないから、せめてものこと、させてよね。

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