第18話 ギングートレントとのとの会合

遅れて申し訳ございませんでした

————————————————————————————————————————


「よし決めた!フォレストベアーはアルス、ハニービーはカミラだ」

「グゥ!」

「ビィビィ♪」


 新しくアルスとカミラが加わり休憩を終えた俺たちは魔晶石の原石を探しに森の探索を再開した。ガルーさんが言うには『魔晶石の原石となる鉱石は荒らされていない自然豊かな場所にある自然の魔力が結晶化したものだから地上にもある』らしいので森の奥を目指しながら道中出てくるモンスターを倒していった

 カミラも戦えないわけではなかった、基本的には風魔術を使った遠距離からの援護射撃を行うが近づかれても毒針で自衛はできていた


「アルスは敵を止めてくれて頼もしいしカミラは援護が的確でありがたいよ」

「グルッ♪」

「ビゥイ♪」


 かなり奥に進み大木の根の影で休憩していると強風も吹いていないのに大木が揺れ始めた


そちらは、我が森の家族達とその主人あるじたる異界からの来訪者とみえる。我はこの森の守護者“ギンゴートレント”と申すものなり』


 突然聞こえた声にアルスとナギサは警戒しレイセンとカミラは俺に引っ付いてきた


『そう警戒せんでも良い、帥らが森をあらさん限り攻撃はせんよ』


 頭に直接響いてくる気の良さそうなおじいさんの声は言った


「ギングートレントというとこの国の守護獣の?」

『ホッホッホッ。確かにこの近くの人族に最近は崇められておるが我など本物の聖獣や神獣と比べたらひよっことまでは言わんがまだ遠いよ。それと我は先ほどまで其方らが腰掛けてた大木であるぞ』


 上を見上げると大木の中腹に1個の瘤と動いている3個のうろがあった。それとギングーとは何かと思ったら銀杏であった。確かに銀杏の花言葉には鎮魂があったはずなので間違いなさそうである。

 なぜそんなことを知っているのかだってファンタジー、神話オタクの性というものだ


 悪戯が成功した時のように上機嫌に話すギングートレントは想像していたのとは違うが確かに守護獣と呼ばれてもおかしくない威厳と雰囲気を纏っていた


「それでわざわざ私たちに話しかけたということは何か御用で?」

『ん、そうであったそうであったそちらに頼みたい事があったんじゃ。最近異界よりきたモンスターがこの森にも入り込んで森の治安が悪いんじゃ。特に北の二足歩行の狼との縄張り争いと東の緑色の小鬼たちの食糧の独占が酷くてのぅ、一部の弱き獣達はみなこちらに逃げてきておる状態じゃ。』

「そこで原因の狼と小鬼を倒して欲しいと?」

『そのとうり。帥は見るに獣使いじゃろう、ならお礼と言ってはなんだが我の樹液からできた琥珀をやろう帥らはこのような石で獣や化生の者を従えるのだろう?』


 そう言って地面から出てきた根が持っていたのは拳大の琥珀であった


「その依頼受けさせてもらいますよギングートレントさん」

『受けてくれるのか、ありがたい。それとここから森を見守るだけの我にそんな堅苦しい話し方でなくてよい。……老木の助言だが1人でやろうとせんでよいからの、時間の余裕もまだある急がず確実に動くのだぞ』

「?最後に聞きたいんだがあなたの琥珀以外に魔力を帯びた鉱物はこの周辺でどこにあります?」

『それならここより奥にちょくちょくある大岩から生えてるハズじゃよ♪折って持ってけ自然とまた生えてくるから安心せい』

「ありがとう。今度はいい知らせをもってくる」


 ギングートレントとみんなも別れの挨拶をして奥に歩き始めた


「まさかあそこまででかいとわね〜レイセン」

「キュルキュル」


 まだギングートレントの縄張りなのか積極的に襲ってくるモンスターがいないのでそこそこ楽に進んでいると木々と苔に覆われた大岩が出てきた


「これが話していた大岩かな?」


 周りを一周すると所々蔓の間や苔を押し退けて透明な水晶のような六角柱が生えていた

 一本折って鑑定すると


 名称 魔晶

 自然界の魔力が結晶化した宝石

 宝石としては脆く装飾品には向いてないが触媒や召喚などによく使われる


 目的のものだ


「よしみんなこの岩に生えてるこの綺麗なもの出来るだけ根本から折って持ってきて」

「キュイ」

「グゥ」


 ナギサが敬礼で答えアルスは小声で頷き答えてくれた。他の2匹は自分では折れないとわかっているのか近くの草や花の蜜を集め始めた


 しばらくしてこの大岩から生えていた魔晶は全て回収したが8本しかなく足りないため次の大岩を探してまた採取した、すると


《採掘、採取を獲得しました》


 とログが流れた。そこからはそれ以前より早く綺麗に折れるようになったから改めてスキルの偉大さを実感した


 ——————————————

 ————————

 —————


「ガルーさんただいま戻りました」

「おかえりなさいクレスさん、どうでしたか南の森のほうは?無事魔晶取れましたか?」

「はい、言われたとうり10本以上取ってきましたよ」


 そう言ってカウンターに10本の魔晶を出す


「はい確認できました。これにより従魔2体以上、テイマーレベル10以上、指定クエスト達成を確認しましたのでテイマーギルドランクがHからFに昇格です」

「ちょっと待ってくださいGランクってどうなったんですか⁉︎」

「Gランクは1体従魔をテイムしたらランクアップなのでGを飛ばしてランクアップです。これで一人前のテイマーと名乗れますよ。それとこの魔晶はお返しします。それとFランク昇格に伴い召喚室が利用可能になります。はじめての召喚してみます?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る