99%の彼女と1%の僕で100%

仮ちゅーばー

第一話 きっかけ

 世の中にはさまざまな生物がおり、その中でも賢い生物とされるのが人間である。

そして人間という生き物の中でも分別がされていて、それが陽人間と隠人間なのだ。

僕はその隠人間という不慣れた言動をとる人間に絶賛属している最中なのである。

「学校なんて正直おままごとであり最終的に就職して、いい職について結婚し、子供も生まれ順風満帆な生活を送れればいいのだ...はっはっはっはー!」

「放課後野球しよーぜ」

「プリいこー!」

僕には関係のないことであり別に触れるような問題ではないが、なぜか喪失・悲しみ・怒りの3セットが瞬時に酸素と同時に入ってきたのだ。

なぜそうなったのか。

 それは準備万端で気合いも入り、お気にソフトモヒカンで迎えた高校の入学式。

入学式も終わり、クラスも決まってひと段落したその時だった。

「ねぇ君名前なんて言うの?!」

「蘇我真人だよ!」

「真人ね!趣味とかある?」

席を立ち、自信を持って大声で言ったのだ。

「うんことか面白いものを色々書くことが趣味だよ笑」

その瞬間南極のように不特定多数が凍えていた顔をしていたのを見て自分でも取り返しのつかないロケットスタートを切ってしまったことに気がついた。

そこからは星が流れるように物事が進んだ。

「うんこ理事長だ逃げろ!」

「うわぁー気持ち悪い人だぁ...」

こうして3ヶ月でうんこキャラに定着したのだ。

 そして案の定話せづらくなり高校二年生の春という人生の青春と言われる部分を棒に振っている今である。

 2年生の5月一発目の売店で菓子パンをトリプル買いして両手で落とさないようしっかり確認していたその時だった。

「うわぁー!」

ぶつかった勢いで倒れてしまったそのとき、前を見ると1人の少女も同じように倒れていた。

「あー!菓子パンがー!」

これが僕たちの最初の出会いだった。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る