第7話

高校の英語の授業で。

英文読解の先生は、授業の始まりに、なんかニヤニヤしながら

「今日は誰に英文、読んでもらおうかな~」

って思いながら、みんなを見渡してる感じやった。

ボクは

「なんか今日の先生、あやしいな~」

って思った。

そしたら先生はめっちゃ嬉しそうにボクのことを指した。

「じゃあ、読んでもらおうかな~」

って、めっちゃニタニタしている。

「ぜったい、あやしいわっ」

って思いながらも、英文を読んでいった。


普通に教科書を読んでいたら、途中で

「違う...」

って先生に言われた。

めっちゃ嬉しそう。


「なんだ、なんだ?」

って思いながらも

「あっ、そうか!Energyのアクセントに引っかかったんやなっ!」

って思って、もう1度、Energyのアクセントをeではなく、最初のEに持ってきて

「エネルギー!」

って発音したら、みんな大爆笑。

先生も

「してやったり!」

って顔で笑ってたけど、まわりのみんなのほうも、めっちゃ笑っている。


「なんでや~?なんでなんや~?なんで、みんな知ってるんや~?」

って思ってたら、先生はめっちゃ嬉しそうなドヤ顔で

「エナジーやっ!」

って言わはった!


「あっ!そうや!エナジーやっ!エナジーやんなっ!あはははは...」

って言いながら、ボクはもう1回、Energyをエネルギーでなく、エナジーと発音し直して、英文を読んだ。


先生は

「今年もEnergyで引っかかるやつ、おったな~」

って思ってるような、満足そうな顔をしている。


ボクは

「なんでやねんっ!何かおもろいのかっ?」

って思いながらも

「アホな高校生やんっ!...でも英語で笑いをとれるなんて!凄いわっ」

って自分でも嬉しくなった。


みんな大爆笑で、めっちゃ喜んでいる!

紙を丸めて、ボクに向かって投げてぶつけて、漫画みたいなことをしている。


「まあ、今日はEnergy記念日やな~」

って、ボクも、なんやかや、結局嬉しくて、先生とも目を見合わせて、今年のEnergy大賞に、Energy対象に選ばれたのは光栄にもこのボクってことで、お互いに笑っていた...

2022/11/16

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