第2話
中3になって大阪の中学に転校になった。
転校初日、みんなは体育館で学年集会に行ってて、ボクは教室の廊下で、みんなの戻って来るのを待ってた。
そしたら、タッタッタッタッ...って走って来る足音聞こえてきて、誰かと思ったら、担任の女の先生だ。
「あんた、こんなとこで、何してんねんな~。あんたも、はよ体育館来なあかんやないの。はよ行くで~」
って言って、ボクの手を引っ張って、体育館に連れて行こうとしてくれた。
「何も聞いてなかったから...」
「あっ、ごめんごめん。みんな体育館で待ってるから。はよ行って転校のあいさつしよ!」
そして、先生と体育館に行って、みんなの前で
「沖縄から来ました。よろしくお願いします」
って、あいさつした。
みんな面白そうに聞いてくれている。
大阪の子らは、その人のオリジナルネタを聞くの好きなんだな~って思った。
だからボクは、沖縄の海や魚や太陽や、それから夜空の星の話をしはじめた。
学年集会も終わって、自分の教室に行ったら、女子のみんなに話しかけられた。
「沖縄から来たん?」
「ええなあ、沖縄。やっぱ、毎日いつも、あったかいん?」
「沖縄のどこなん?」
「沖縄って、どんなとこなん?」
って、みんな聞いてくれるから、ボクもみんなに沖縄の想い出話をした。
女子のみんな、笑ってくれたり、驚いたり、色んなリアクションしてくれる。
ボクは女の子みたいだから、女子と、すぐ仲良くなった。
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