第4話 与えられた超越
やっぱりお母さんが正しかったの? 家族も
「ふざけるのも
何度も繰り返される
「なあ……教祖さんよお、その“奇跡”とやらが何なんだ? さしずめ
「貴様ああああ!! これだけの
どおおおおおおおおおおおおおお
(↑数行前からの続き↑)おおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!
人間が
「その“たった”10センチ程浮いてる、その力が何なんだって聞いてんだよ」
「高さの問題ではない! 貴様にはまだ分からんのか! 私のこの偉大なる力の……!」
SNSの例の動画の時も、これと全く同じだった。浮いてるのはたったほんの少し。だから、さっきだってそれ程の
「……
「そのほとんど誰もが、誰かに
繰り返される社会の当たり前は、いつの間にか感謝を
「芸術も服飾も美容師も理容も警官も音楽家も運転手も商店街だって消防士や町工場だって教師だって生徒すら! 全ての人達の存在と存在のより良き関係性が、世界の誰かの悲しみを減らすたったほんの少しだとしても、
その絶叫で
「そんな誰もが努力すれば身に付く様な力や立場とは、全く
怒りの形相も
「パルクールの方が、
「10年後か? 20年後か? 100年後か? その
「き、きさまああああああああああああああっっ!!!」
絶対的な
「お前達もああなりたいのか? そうじゃねえのなら、ここから今
割れ響く
「お、お前達! 違う!! 私は……私は本物だ!! 本物の神の使いなんだ!! お前達を! 世界を救う為にこの力を与えられたのだ!! 私を理解しなかった者達に!! 私を必要としなかった世界にこそ、私の力が必要な
エレベーターから
「
「同じなんだよ
ただ
「この社会において
「他人の不幸にかこつけて集めた
教祖が放つ
「お前が“本物の神”を名乗るのなら、俺の“怒り”を
そして、
「く、苦しい……」
「
宙に浮いた
「『
「な、なぜ……!」
震えるその声にもつれる言葉がかすれ続いて。
「なぜお前がその……その言葉を知っている……神のその……神が私にお与えになった……」
教祖に
「お前がただ間違えたんだよ。“神”は、お前に世界を救えなんて何一つ言わなかった」
「……!? ち、違う!! ま、間違えてなど!! 神は私に“
……
「お前
「あそぶ……ち、違う! 私のこの頭脳とこの力があれば世界を……世界さえも……だから神……神は……あの時私に!!」
「
「俺の母親がさあ、ヤベエ男と
「でも、まだ小学生の俺の力じゃどうにもなりゃしなくてさあ……で、その
そんな、そんなことって……その背中におびただしい程の数びっしりと
「で、ある日さあ、酒の勢いもあったんだろうけれど、男の行き過ぎた暴力で、母親が頭から顔からさんざん血を流すまでにやられてたんで
今ここに、目の前にいる今まであたしが全然知る
「だから、この両手で男を後ろから無我夢中で
それは、
「だけど、その
そんな……! それってつまり
「母親はその時何も言わなかった、ただ俺を抱きしめてくれたけれど。俺はだけど、確かに
この
「でも、俺の心はそれからその事実に耐えられなくなって、ずっとおかしくなっていった。中学生で、
罪には罰が
「それは神じゃなくて悪魔かもって? いや、それは無いんだ……分かるだろ?
救い様の無い日々が
そこに
「それでも何とか高校も出てさ……運良く世話になれた警察の人間に何とか
とうとうと、そう
「こ、ここは
「この場所は、
「ち、違う!! そんな馬鹿な!! 神は!! 神は!! 神に選ばれたのは私だけ!! 私だけだ!! 私が……私が!! ならばこの力は……この力は何の
ただただ悲鳴に
「
「そんな……私は、私は神に……ただ“遊ばれていた”だけなのか……」
「違う。苦しい時、どうしようもない時にさえ他人は誰も何も助けちゃくれない。だからこそ神がお前と“遊んでくれた”んだろうよ。そして、助けようとさえしてくれた。それをたったお前が、“自分が選ばれた者”だとでも勝手に信じ込んだだけのことさ」
神様が……神様なんて本当にいるってことだって、それすら信じられない事だけれど……。
「だが、お前は道を間違えた。ほんの少しの、けれどありったけの愛をくれた神さえ裏切り
そして、
「
「だめ……駄目
「ああ……
一層その手に力が込められた
「く、苦しい! た、助けてくれ!! お前が、お前もあの声を聞いたのなら、私も……お、お前も同じ存在なんだろう!! 頼む……助けて、助けてくれ!!」
「
そんな……それで、それで
「
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