第20話

「こんにちは」


「社長!いらっしゃいませー!めんそーれー」


「お久しぶりです」


藤原さんはなんだかそわそわしてる。やっぱり怖いんだ。


「足助さん。早速ですが、外に出てもらえますか?」


「え」


「話があります」


「…え」


急に嫌な雰囲気に。藤原さんや美月さんを見たけど、みんな目を逸らした。う、そ…俺何かした?


社長について外に出た。まぶしい日差しだが、俺の心は曇り空。


「…みのる


「…え!?守お兄ちゃん!?」


俺のおじさんの守お兄ちゃん。なんでこんなとこに?沖縄旅行?


「連帯保証人の足助守あすけまもるさんですが、私と結婚しましたので。くれぐれも問題を起こさないようにお願いしますね。会社にも影響するかもしれませんので」


「…ん?」


問題を起こすな?その前になんて?長くてわからない。


「足助さん、わかりますか?」


「実のこと全然わかってない。ちゃんと文章区切って話さないと。子供に話しかけるくらい。じゃ、帰る」


「え!?守お兄ちゃん、なんでここに?」


「旅行のついでだよ!」


なんか怒ってる?もうタクシーで行っちゃった。


「足助さん、あなたの叔父さんは守さんですよね?」


「…はい」


「その守さんと、私が結婚したんです」


「…?」


「それで、私も保証人のようなものになりました」


「え?」


「仕事では以原いはらで活動しますのでなんら変わりありません」


「…名前?」


「足助さん、はるさんも足助という苗字になりましたよね?」


「はい」


「私も足助になっています」


え?なにがどういうことなの!?

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