第11話

「どうだ!守は?」


「仕事が忙しいから家には来るなと言っていました」


「は?持ち帰りの仕事なのか?」


「知りませんけど」


「他に何か話したのか?」


「いいえ…」


ったく!使えない。守が無理してたらどうすんだ。俺からの連絡は嫌がるからしない。守〜心配だぞ〜。だから、息子の優に頼むことにした。


「お前の携帯から電話してみれば、これは取引先か?ってなるんじゃね?」


「ありえな。電話するわけないだろ」


「なんでだよ!守が心配なんだよ」


「まじうざいってことだろ。わかれよ」


「はぁ?お前はうざくても俺は兄だしうざいわけねーだろ!」


「じゃあ電話すればいいだろ」


「嫌われたくねーし?」


「…嫌がられてんじゃん」


「はぁ?優ごときに言われたくねーわ!」


「うるせぇ」


全く。反抗期な息子だなぁ!守は俺のかわいい弟なんだぞ?心配して何が悪い。

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