守の毎日

えいみ

提出書類

第1話

広い部屋で、一人暮らしを満喫していたのだが…そんな日々は崩れた。気がついたら、広かった部屋が狭くなった。というのも、人数が増えたからだ。


「おはよう。食欲ある?」


ずっといなかった彼女ができた。それは不本意だが。


「ない」


「じゃあおかゆでも作ってあげよう」


「いらない。食べたくない」


「えー?昨日の夜もほとんど食べてないじゃん」


「…少しなら」


「もう作ってる途中だから」


返事聞く前に作るなよ!そもそも俺が好きなタイプは、美人で可憐で可愛らしくて、性格もよく、おしとやかで…このどれかに当てはまらないとアウトなんだ。なのに、なに?

こいつ、美人でもないし、性格も変だし、全然タイプじゃない。なのに付き合ってるし、結婚することになっている。今日、書類を提出すれば結婚できる。


「はいできたー」


「仕事は?」


「もう行くよ。ご飯食べたし〜。じゃ」


勝手に住みつかれて、勝手に家事して、勝手にカギとか持ってて、マジありえない女。

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