④灰色の騎士と黒死の姫
ジップ
プロット
◯参考作品
『ベルサイユのばら』
『シュヴァリエ(アニメ版)』
『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』
『高慢と偏見とゾンビ』
『ゲーム・オブ・スローンズ』
◯世界観
18世紀ヨーロッパに似た世界
若干スチームパンク気味
大国同士の戦争の兆しがあり不穏
舞台となる王国では、10年前、黒死病と呼ばれる病が蔓延して国が滅亡寸前までになった。
用語
◆黒死病
身体の表面が黒くなり、瞳は灰色に変色して死に至る病。治療方法も見つかっていない。10年後、突然変異した黒死病が発生していく。
◆黒い死人
突然変異した黒死病の患者。死亡した後に復活し、凶暴化して人を襲う。
◆近衛騎士団
王族直属の護衛隊。
◆王国
物語の舞台。大陸沿岸部にある国。10年前の混乱から国力も戻っていない。
◆帝国アングレズ
王国から海を隔てた国家。北方の大国と緊張状態で王国と同盟を結びたがっている。
◆北方皇国
帝国と緊張状態にある国家。帝国と王国の同盟を警戒している。
◯主要キャラクター
◆ヴィエルジュ・コンステラシオン
王国のお姫様。物語の主人公のひとり。
政略結婚させられそうな美しき姫。
意地っ張りで気丈な性格だが、気になる相手にはしどろもどろ。
新しい近衛隊長に一目惚れしてしまう。
近衛隊長が女性だと知っても恋心が冷めない自分の気持に大いに戸惑ってしまう。
科学に強い。
目下の者に対しては、言葉遣いはお嬢様的ではるが基本、気さくに接する。
父である王は、前王の側近だったがクーデターを起こし王位を奪った。
◆エトワル・プレイヤード(シュペルノヴァ)
ヴィエルジュ付きの近衛隊長。もう一人の主人公
男装の麗人。隻眼。
女性である事は一部の者しか知らない。
幼い頃、黒死病に感染したが完治した過去がある。
眼帯をしている左目は失明しているわけではなく、黒死病患者と同じ、灰色の瞳なので隠している為。何故か黒死病感染者がわかる
実は、狂王と呼ばれた先代王シュベルノヴァの子。
幼い頃、燃え盛る宮殿から逃げる時の記憶に強烈に焼き付いている。
近衛隊に入り込んだのは、実は父の復讐の為だった。
ヴィエルジュの命を狙っていたが、彼女と過ごすうちに気持ちに変化が起きる。
◆ヴォロンテ・コンステラシオン(現国王)
ヴィエルジュの父で国王
暴君となった前王アヴァール・シェベルノヴァ王に反逆して殺害。王位を奪った。
◆吟遊詩人サテリット【いたずら者(トリックスター)】【使者(ヘラルド)】
宮廷楽士として潜り込んいる北方の大国のスパイで宮廷内のいたるところに出没している。
ギターに似た楽器で音楽を奏でる。
ヴィエウジェと親しくなる。
黒い宝石の事を知っており、ヴィエルジュに差出人不明の手紙を送り、黒い宝石を探すように誘導した。北方皇国からの命令によるものらしいが目的は不明。
◆リオン・アルデバラン【門番(シュレスホールド・ガーディアン)】【仲間(アライズ)】
ヴィエルジュの前の直属護衛。近衛騎士。
いろいろ熱すぎてウザい。
新しい直属護衛で近衛隊長のエトワル・プレイヤードが気に入らず、勝負をしかけるが敗退。
エトワルの剣の腕に惚れ込んで弟分となるが、エトワルが女性とは気づいていない。
筋肉マッチョ。いろいろ鈍感な人物。
◆メディサン・トレットマン【賢者(メンター)】【いたずら者(トリックスター)】
ペスト医マスクに似たマスクを被り、黒く暑いベールを身に着けた錬金術師で医学者。
黒死病を研究し続けている。コンスレラシオン家やシュベルノヴァ家、黒の宝石の事など多くの秘密を知っている。
原因が黒の宝石である事も知っており、黒の宝石を複製したこともある。
王宮に雇われているお抱え学士だが、他の学士からはよく思われていない。
自らが興味を持てばヴィエルジュやエトワルたちにも協力する。
何事も研究が優先順位の上位で、善悪にさえ興味がない。
◆サジテリアス伯爵
ヴィエルジュの婚約者
帝国女皇の甥。
新兵器の武装飛行船二隻を率いて王国にやってくる。
少しキザだが、ヴィエルジュが思っていたより好人物だった。
◆アヴァール・シェベルノヴァ王(狂王)【影/悪者(シャドウ)】
王国の前王で狂王と呼ばれた人物。
エトワルの父。
黒死病に感染し狂王となり国を滅ぼしかける。
原因は宮廷に隠されていた【黒い宝石アンフェ・クシオン】から直接、感染した事による。
異常に執着心が強くなり常軌を逸した暴挙を繰り返し狂王と呼ばれるようになった。
反逆を起こした側近のコンステラシオンに暗殺される。
討たれる直前、必ず復活すると宣言。その10年後、予告通り復活する。
同時に突然変異した新たな黒死病が広がり始めていく。
◯物語構成
全5章構成
10万字ほどの文字数予定。
◯第1幕
【プロローグ】
暴挙を繰り返していた王が側近から反乱を起こされる。
燃え盛る炎の中、宮殿から王の子が連れ出される。
【第一章】
(1)
10年後
国は復興し、繁栄を取り戻していたが、周囲の国では不穏な政治情勢が続いている。
特に海を隣国は北方国と緊張状態にあり、王国を執拗に同盟を迫っていた。
同盟が成立すれば自動的に戦争に巻き込まれる事になってしまうが、復興時の借金もあり、同盟を断りきれなくなってきている……。
王国の美しき王女ヴィエルジュ・コンステラシオン
性格は、高慢で高飛車。隣国との結婚が決まったものの、典型的な政略結婚だった。
そんな時、ヴィエルジュに新しい直属護衛がつく。
名は、エトワル・プレイヤード。
剣の腕前も一流なうえ美形のエトワルにヴィエルジュは、一目惚れしてしまう。
(2)
元々、気の進まない婚約なうえ、エトワルと出会ったことでますます結婚が嫌になるヴィエルジュ。
そんな時、部屋に差出人不明の手紙が置かれていた。
手紙には城に隠されている最大の宝石を渡せば国外に逃げる手配ができると記されていた。
謎の人物からのメッセージに心が揺れるヴィエウジェ。
エトワルは、姫の様子の変化に気づく
(3)
ヴィエルジュは、謎の手紙の内容を信じ、宝石の在り処を探し始める。
信用できる次女や従者に調べさせ宝石を探させるが手がかりは見つからなかった。
そんな中、宮廷楽士で吟遊詩人のサテリットに出会う。
彼は宮廷の噂話に精通しており、黒の宝石を知っていそうな人物、宮廷学士のメディサン・トレットマンの存在を教えてもらう。
トレットマンは、優秀な学士で錬金術師だが、変人で研究以外に興味がない人物ということだった。
(4)
サテリットの情報からメディサン・トレットマンの秘密の研究室がある部屋を見つけ出す。
異様なマスクのトレットマンを恐れず、好奇心旺盛なヴィエルジュをトレットマンは気に入る。
メディサン・トレットマンに気に入られたヴィエウジェは、黒い宝石と10年前の出来事を教えてもらう。
教えられていた事実とは異なる10年前の出来事を聞き、黒い宝石との関係性を推察するヴィエルジュ。
ついでにヴィエルジュは、トレットマンに恋のアドバイスまで受けるが……。
(5)
エルトワに秘密部屋に出向いた事を問いただされるヴィエルジュ。
そこへ前任の直属警護だったアルデバランとその一派がやってきて、因縁をふっかけた挙げ句、エトワルと決闘となる。
決闘の末、アルデバランに圧勝するエルトワ。
エルトワの見事な剣の腕に感服したアルデバランは、エトワルを兄貴といって慕うようになる。
○第二幕
【第2章】
(6)
一方、エルトワを怪しんでいた王の側近であるベリエは密かに素性を調べ始める
「それを確かめるのにならず者を雇い、襲わせる
もし裏切り者ならヴィエルジュを
ヴィエルジュも同行していたが変装していた為、構わず襲ってくる
それを撃退したエトワルだったが、ヴィエルジュが危機に陥るのを庇い傷を負う」
そんな時、海を隔てた隣国の帝国アングレズから婚約者のサジテリアス伯爵がやってくる。
上空に現れたサジテリアス伯爵の巨大な二隻の武装飛行船に王国市民は圧倒される。
(7)
婚約発表に沸き立つ中、国では黒死病が発生し初めていた。
ヴォロンテ・コンステラシオン王は隠蔽工作の為に処刑部隊ヌワル・トループを組織し、密かに感染者を処分していく。
(8)
エルトワは、それに気づき、単独で調査を始める。
その行動を不審に思い、エルトワの後を尾行するヴィエルジュ
処刑部隊の隠蔽現場に遭遇したエルトワは、子供が黒死病にかかった家族を守る為、争いになる。
多勢に無勢でピンチになるエルトワ。そこに後を尾行していたヴィエルジュは、エルトワの前に飛び出してしまう。
突然の現れた王女に戸惑う処刑部隊は、その場から去る。
戦いの中、左目の眼帯が外れたエルトワ。
その瞳は、感染者と同じグレーの瞳だった。
慌てて眼帯をつけなおすエルトワ。
ヴィエルジュはグレーの瞳の事を聞けなかった。
【第3章】
(9)
黒死病の家族から話を訊くエルトワ
子供はある場所に行ってから病気になっていた。
そこは旧王宮。今では廃墟になっている場所である。
ヴィエルジュは、黒い宝石はそこにあるのではないかと推理する。
ヴィエルジュとエルトワは、旧王宮に向かう
(10)
焼け落ちた旧王宮は不気味だった。
そこで突然変異した黒死病の患者”黒い死人”たちと遭遇し戦うことになる
黒い死人たちが既に死んだ者である事にきづく。
(11)
二人は、この旧王宮に何か秘密が隠されているのではと疑う。
さらに地下に行くと”狂王”と名乗る者がいた。
ヴィエルジュを助ける為に短剣を狂王に投げつける。
異様な狂王の力に逃げ出す二人。
なんとか旧王宮から抜け出した二人は、空き家だった山小屋まで逃げ込む。
負傷したエルトワを介抱するヴィエルジュは、自分の不器用さと非力さに自己嫌悪に陥るがエルトワに励まされる。
山小屋に残っていた僅かな食料を分け合うふたり
暖を取る為に起こした火を前に小さな子供の頃、旧王宮から逃げ出した事を思い出すエルトワは、ヴィエルジュに自らの秘密を打ち明ける。
自分が前王の子であり、ヴィエルジュに近づいたのは復讐の為だった事。
それらを聞かされ、動揺するヴィエルジュ。
一方、短剣の紋章も見た狂王は、持ち主が身内の者だと気づく。
○第三幕
【第四章】
(12)
狂王復活を知らせに城に戻ったが父である王には信じてもらえない。
一方、エルトワは、切り落とした狂王の腕をメディサン・トレットマンの元に持ち込む。腕を検査したメディサン・トレットマンは、新しい黒死病を発見する。
無理やり婚約パーティーに出席させられてしまうヴィエルジュ。
パーティーの席で初めてサジタリウス伯爵に会う。伯爵は思っていたより好漢だった。思い切って狂王の事を話してみるが、半信半疑だ。
(13)
そこへ感染者”黒い死人”の大群が押し寄せる
軍が対応するが大群は止められなかった
”黒い死人”たちの大群が城内に侵入していく。
【第五章】
(14)
脱出のため、伯爵の武装飛行船に向かうヴィエルジュたち
立ちふさがる黒い死人たち
アルデバランと部下たちが応戦し、ヴィエルジュを飛行船に向かわせる
二番艦の飛行船に逃げ込んだが、狂王が入り込む。
剣もライフルも通用せず、帝国の兵士たちも倒され、逆に”黒い死人”にされてしまう
ヴィエルジュを追い詰めた”狂王”は、ヴィエルジュの父であるヴォロンテ・コンステラシオン王を殺してきた事を告げるのだった。
(15)
追い詰められたヴィエルジュを助けにエルトワが駆けつける。
打ち明けられた秘密に葛藤していたヴィエルジュだったが、自分のために駆けつけたエルトワを目の前にして、自分の本当の気持ちに忠実であとうと決める。
エルトワは実の父である狂王と戦う。
(16)
激しい戦いが続くが、切っても刺しても死なない狂王との決着は、なかなかつかなかった。
ヴィエルジュを庇うためにピンチに陥るエルトワ。
そこへ砲弾が直撃し、狂王が吹き飛ばされる
それは、サジテリアス伯爵の乗る一番艦からの砲撃だった。
(17)
破壊された船体の穴から一番艦に飛び移るエルトワとヴィエルジュ
二番艦は狂王と共に墜落していった
黒い死人たちで溢れかえった城下から遠ざかる飛行船
(18)
意識を失っていたエルトワが目を覚ます
エルトワの灰色の左目を見て、黒死病の感染を疑うサジテリアス伯爵は部下に銃を向けさせる。
エルトワは、自分が幼いころ感染したことがあり、完治したがその後遺症として瞳の色が変わってしまった事を明かす。
飛行船は王国を離れ、伯爵の国でる帝国アングレズに向かう
(エピローグ)
王宮の王座の上に墜落した飛行船にいた筈の”狂王”が座る
その目の前には大量の黒い死人たちとなった兵士たちが集まっている
その中で”狂王”シェベルノヴァは、世界への進軍を宣言するのだった
2巻へ続く
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