第509話 聖剣と魔剣

 その後、三日間、宮殿でのんびりした。


「さて、出発するか」


「はぁ、天国のような暮らしは、もうおしまいかでナンス……」


「今日からまた地獄の旅に出るんですねでナス~……」


「やかましい。さあ、行くぞ」


「ヒモノさん、その前に必要なものを補充しておきましょうッピ」


「ああ、そうだな」


 食料などを買った。


 そして、町を出て、飛び立った。



 未開の領域の二三階にやって来た。


 周囲は相変わらずの森だな。


「ここに『ガースデ・マクゥリ』があったのですねプ」


「ああ、そうだよ」


「思い出したら、また食べたくなってきたキュ!」


「掘りまくるでゴザル!」


「仕方ないなぁ」


 みんなでイモを掘って、焼いて食べた。



「いやあ、どれも甘くて美味しかったですねぇロデ!」


「そうですねぇリュン!」


「せっかく食べたのですから、わたくしたちも『ヘブリザギオエーゼ』と『ヘブリザギオエーゼ・ダイジィコ』を使えるようにしておきましょうかプ」


 えっ!?

 あれを!?


「そうですねロデ。これから先、何があるか分かりませんし、念のために、身に付けておきましょうかロデ」


「正直、気は進みませんけどねリュン」


「では、モザイクの衝立ついたてを出すであります」


「マモリさん、ありがとうございますプ」


 リコラールルさん、イレーロデさん、リューラーニさんが、モザイクの中に入った。


 モザイクの中から『ガースデ・マクゥリ、ガースデ・マクゥリ、ガースデ・マクゥリスゥギィタァー』という声が聞こえてきた。



 リコラールルさんたちが、モザイクから出て来た。


「無事『ヘブリザギオエーゼ』と『ヘブリザギオエーゼ・ダイジィコ』を身に付けることができましたよプ」


「私もですロデ!」

「私もですよリュン!」


「ああ、それは良かったな」



「むっ、ヒモノ、新しい特殊能力が身に付いたぞとげぇ」


「このタイミングで? どんな能力なんだ?」


「ヒモノには『聖剣キィトゥヘビ遠隔操作』『聖剣ウィンヤチボカ遠隔操作』『聖剣ガァナ・ガースデ・マクゥリ遠隔操作』『聖剣ルゥマ・ガースデ・マクゥリ遠隔操作』の四つが身に付いたとげぇ」


 ええっ!?


「聖剣には『聖剣キィトゥヘビ分身の術・魔術・魔法・神通力』『聖剣ウィンヤチボカ分身の術・魔術・魔法・神通力』『聖剣ガァナ・ガースデ・マクゥリ分身の術・魔術・魔法・神通力』『聖剣ルゥマ・ガースデ・マクゥリ分身の術・魔術・魔法・神通力』の四つが身に付いたとげぇ」


「四種類の聖剣が身に付いたのかよ!?」


「ああ、そうだとげぇ」


「なんで一気に!?」


「そこは不明だとげぇ」


「そうか……」


 なんでだろうな?


 まあ、いいか。

 考えても分からないだろうしな。



「効果は他の聖剣と変わらないとげぇ。キィトゥヘビとガァナ・ガースデ・マクゥリは一二本、ウィンヤチボカとルゥマ・ガースデ・マクゥリは二四個出すことができるとげぇ」


「ああ、分かったよ」



「キィトゥヘビとウィンヤチボカって、どこかで聞いた名前だな。なんだっけ?」


「ヒモノさんがサコトワーツ王国に行く前に、海で釣ったものなのです」


「ああ、あれか」


 あの亀のような頭をした浅黒いヘビのようなものと、オレンジ色のカボチャのようなものか。



「それじゃあ、新しいのを見てみようか。頼むよ、聖剣」


「ああ、分かったぜ」


 俺の前に、この間釣ったものが現れた。


 ガースデ・マクゥリのようなものと、虹色のジャガイモのようなものもある。


「また棒一本に、球体がふたつでヤンス!」


「さすがはハーレム王、雄々しいねでロロ~!」


「これもメモしなきゃねでアメ~!」


「しなくて良いと思うんだけどなぁ……」


 まあ、いいか。



「ヒモノさん、念のために、魔剣ソソーダイジィコを作っておいた方が良いのではありませんかプ?」


「そうだな。あまり気は進まないけど、あれば便利そうだしな」


「そういえば、前に瞬間移動する特殊能力への対策を立てるって、話をしていたわねッスわ」


「ああ、確かにしてたな。魔剣なら、それになるよな。じゃあ、作るか」


「待つのです、ヒモノさん。今回はワタクシがヘブリザギオエーゼ・ダイジィコを使うのです」


「えっ!?」


「いや、今回は私が使おうとげぇ!」

「いや、ここはわたくし様がやるんじょ!」

「いいえ、ワタクシがやるわッピ!」


 他のみんなもヘブリザギオエーゼ・ダイジィコを使うと言ってきた。


「な、何言ってんだよ、みんな!?」


 それをやったら、人体の出口から気体と一緒に固体が出るんだぞ!?


「ヒモノさんにばかり、つらい思いをさせるわけにはいかないのです!」


「今回は、私に任せておけとげぇ!」


「いやいや、さすがにこれを女性にやらせるわけにはいかないって! 今回も俺がやるよ!!」


「いえ、負担はみんなで分け合いましょうッピ!」


「そうよニャ! それが夫婦よニャ!」


「その通りッスわ!」


「いや、だが、これをやってもらうのわけにはいかないって……」


「ならば、皆でヘブリザギオエーゼ・ダイジィコを使うというのはどうじゃ~?」


「ええっ!? みんなで!?」


「それは名案でヤンス!」


「確かに、それなら連帯感も生まれて、非常に良いのだよ!」


「ヒモノ、そうするんじょ!」


 ええ……

 人体の出口から固体を出して連帯感って……


 そんなの生まなくてもいいのではないのだろうか?

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