第283話 擬装闘技場?

「ここは角砂装した闘技、略して糖擬場とうぎじょうざますね!!」


「いきなり何を言っているんだ、ユモア!?」


 まあ、確かにこの建物の外観は、そんな感じだけどな。


「ギャグに決まっているざます! 私ちゃんはギャグのステータス令嬢ざますからね!!」


「そ、そうか……」


 相変わらず、訳の分からんヤツだなぁ。


 まあ、いいか。



 さて、行くか。


 俺たちは闘技場の中に入った。


「らっしゃせーニャッピ。ここに来たということは、出場するということで良いニャッピ?」


「ああ、その通りだ」


「分かったニャッピ。なら、ルールを説明するニャッピ」


「頼むよ」


「先程も述べた通り、こちらで用意したものたちと戦ってもらうニャッピ。戦い方や武器の使用に制限はないニャッピ。人数制限もないニャッピ。三回連続で勝てば、賞品がもらえるニャッピ」


 何をやっても良いのか。


「相手を倒して、エクスレトが出たら勝ち、降参するか、全滅したら負けニャッピ」


 勝てそうになかったら、さっさと降参した方が良いみたいだな。


「勝った場合、死体とエクスレトはあなたたちのものにして良いニャッピ。代わりに、負けて死者が出た場合、その死体とエクスレトはこちらがもらうニャッピ」


「あ、ああ、分かったよ……」


 死体をどうするつもりなのだろうか!?


 お、恐ろしい……


「負けた場合は何度でも挑戦できるけど、勝って賞品をもらったら、もう出場できないニャッピ」


「そうなのか」


 賞品は一回しかもらえないのか。


「ここには食事の出る宿泊施設と、訓練場があるニャッピ。そこで訓練を積んでから、本戦に出場しても良いニャッピ」


「そんなのまであるのか!?」


 至れり尽くせりだな。


「ヒモノ、ここでしばらく訓練していくでナンス!」


「その間、私はのんびりしていますねでナス~」


「何を言っているんだ、お前らは!?」


「訓練もせず、ダラダラしていたら、追い払うニャッピ」


「ええ~、ケチでナンス!」

「ケチすぎますよでナス~」


「いや、それは当然だろ」



「医療設備もあるニャッピ」


「そうなんだ」


 利用したくはないが、少しは安心できるな。


「妊娠、出産にも対応できるニャッピ」


「なんでそこまであるんだよ!? ケガへの対処だけではないのか!?」


「生命の危機になると、どうしてもそういうことが起こるニャッピ」


「そうなのか!?」


「そうニャッピ」


「そういうことなら、遠慮なく生殖活動ができますでございますね」


「するわけないだろ!?」


「いえいえ、念のために、行っておきましょうでございます。世の中、何が起こるか分かりませんからでございます」


「不吉なことを言うな!?」


「不潔すぎるので、洗浄しておきましょうか」


「室内ではやめてくれ!?」


「では、外に行きましょうか!」


 セレンさんに外まで連れて行かれて、洗浄された。



「温泉もあるニャッピ」


「なんでそんなのあるんだ!?」


「疲れを取るためニャッピ」


「そうなのか」


 本当に至れり尽くせりだな。


 というか、ちょっとやりすぎじゃないか?


 まあ、どうでもいいか。



「何か質問はあるニャッピ?」


「本戦はいつ行うんだ?」


「いつでも良いニャッピ。出場したい時は、私に言うニャッピ。今すぐでも良いニャッピ」


「分かったよ」


 他の客はいないのかな?



「対戦相手の情報がもらえたりはしないのか?」


「それは秘密ニャッピ」


「そうか……」


 さすがに、そこは教えてはもらえないか。



「まだ何かあるニャッピ?」


「いや、もうないよ」


「では、これからどうするニャッピ? すぐに本戦に出場するニャッピ?」


「うーん、みんなどうする?」


「今日は疲れたでナンス! ゆっくり休みたいでナンス!!」


「賛成ですでナス~」


「まあ、今日くらい休んでも良いんじゃないッピ?」


「そうねニャ。そうしましょうよニャ」


 他のみんなも休みたいようだ。


「では、宿泊施設を使用しても良いかな?」


「構わないニャッピ。客室に案内するニャッピ」



 場内の通路を歩いている。


 ここも天井、壁、床が外壁と同じ角砂糖みたいな感じになっている。


 一定間隔で、壁にシンプルなデザインの黒い片開きの扉が取り付けられている。


 広いところだけど、殺風景だな。



「ここが客室ニャッピ」


 受付の変人がドアの前で、そう言った。


「大所帯なのに、ここだけなのか?」


「ここは百人は泊まれる大部屋だから、問題ないニャッピ」


「そうなんだ」


 なんでそんな大部屋を造ったのだろうな?


 まあ、そこはどうでもいいか。



「隣の部屋に温泉があるニャッピ。自由に使って良いニャッピ」


「ああ、分かったよ」


「では、ゆっくりするニャッピ。食事は後で持って来るニャッピ」


「分かったよ。いろいろありがとう」


 受付の変人が去って行った。



「さっそく入るでナンス!」


「そうだな」


 俺たちは部屋の中に入った。


「ふむ、なかなか広くて良い部屋でナンス。元王族の私でも満足できる部屋でナンス」


 中には、食事用の大きなテーブル、椅子、ソファーなどが置いてあるリビングダイニングと、キングサイズのベッドが並べられている寝室があった。


 どの家具も高級感のあるように見えるぞ。


 本当に良い部屋だな。


 なんでこんなに設備が充実しているのだろうな?


 まあ、どうでもいいか。



「次は温泉に入るでナンス!!」

「私もそうしますでナス~」


「良いわねッピ。ワタクシもそうするわッピ」

わらわもそうしようニャ」

「私も行くでヤンス!」


 他のみんなも温泉に行くようだ。


 なら、俺も行こうかな。

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