第194話 空中決戦! 鳥類VS牛頭!!

 結局、ロェスリージ・ヅイルボハ団のふたりを倒しに行くことになった。


「では、あいつらをどうやって倒そうか?」


「確かモゥ・モゥチャーンは接近戦が得意なのよねニャ。なら、遠距離から攻撃すれば良いんじゃないのニャ?」


「私のモザイクの出番でありますな! 撃ち貫いてやるであります!!」


「うむ、作戦はそれで決定なのである! では、さっそく出発するのである!」


「ええ…… そんな雑な作戦で良いのかよ? 危険じゃないか?」


「そうでナンス! そんなんじゃあ、みんなが危険でナンス! 行くのはやめて、通報するだけにしようでナンス!!」


「そうですよでナス~。やめましょうよでナス~。決して、行くのが面倒だから言っているわけではありませんよでナス~」


 いや、最後のが本音だろ。



「おふたりさん、肝心なことを忘れているでげすぜ」


「それは何でナンス?」


「モゥ・モゥチャーンを倒せば、五〇億の金が手に入るでげすぜ。それがあれば、宿に泊まり放題でげすぜ」


「うっ、た、確かにでナンス……」


「宿でのんびりしたいですでナス~」


「これは倒しに行くしかないでげすぜ」


「うっ、な、悩ましいでナンス……」


「これは迷ってしまいますねでナス~」


 さすがは欲のステータス令嬢、的確に欲を刺激してくるなぁ。


「それで行くでげすか?」


「し、仕方ない、行くでナンス……」


「宿でのんびりするためですでナス~」


 あっ、陥落した。


 こいつら、そんなに宿に泊まりたいのかよ。



「よし、決定であるな! では、出発である!!」


「はいはい、分かったよ」


 大丈夫なのかなぁ?


 まあ、最悪逃げれば良いか。


 俺たちは鳥類になり、飛び立った。



 ロェスリージ・ヅイルボハ団のいる荒野の上空にやって来た。


「あいつらはまだいるみたいだな。いったい何をやっているのだろうか?」


「向かい合っているから、話し合いッスかね?」


「今後の戦略を練っているとかじゃないのッピ?」


「そんなのはどうでもいいのである! 悪を倒すのである!!」


「では、攻撃開始であります!」


「雌には当てないでくださいでございます」


「配慮はするであります!」


 マモリさんの大量のモザイクが、地上に飛んで行った。


 そして、轟音ごうおんを立て、土煙が上がった。



「やったか?」


「まだなのです! マモリさん!!」


「了解であります!」


 俺たちの直下にモザイクの壁が現れた。


 その直後、モザイクの壁に何かが激突した。


「な、なんだ今のは!?」


「モゥ・モゥチャーンの攻撃なのです! 目の下あたりと、鼻の先端あたりからビームのようなものを撃っているのです!」


「ええっ!? なんでそんなところから出て来るんだ!?」


「それは不明なのです!」


「そ、そうか……」


 訳が分からんな!



「接近して来るのです!」


 えっ、モゥ・モゥチャーンって、飛べたのか!?


 って、なんだあれは!?


 牛の頭だけが、俺たちに向かって来るぞ!?


「あれはどういうことなんだよ!?」


「見ての通り、モゥ・モゥチャーンは頭だけを飛ばすことができるのです!」


「なんでそんなことができるんだ!?」


「不明なのです!」


「そ、そうなのか……」


 いつも通り、意味が分からないな!!


 ここは不思議がいっぱいすぎるぜ!!



「攻撃してきたのは貴様らかウモッ!?」


 モゥ・モゥチャーンの生首から声が聞こえてきた。


 あの状態でしゃべれるのかよ!?


「不意打ちとは卑怯な真似をする人間さん…… いや、どうなんだウモッ!? 貴様らはなんなんだウモッ!? 変な格好の連中だウモッ!? いったい何者なんだウモッ!?」


「変な格好じゃないッス! あーしたちは見ての通りの鳥類ッス!!」


「鳥さんだったのかウモッ!? まあ、なんでもいいウモッ! とにかく成敗してくれるウモッ!!」


 なんか誤解されているな。


 まあ、どうでもいいか。



「くらえウモッ!!」


 モゥ・モゥチャーンの生首から、青白いビームのようなものが撃ち出された。


 本当に目の下あたりと、鼻の先端あたりから出て来るんだな!?


「この程度の攻撃、効かないであります!」


 マモリさんのモザイクで、ビームのようなものを防いだ。



「おっさん、俺様たちも攻撃するぞ!」


「ああ!」


 すべての聖剣を、モゥ・モゥチャーンの生首に向かわせた。


 そして、生首を取り囲み、いっせいに攻撃を開始した。


 これなら倒せるか?


「そんなものが、このモゥモゥ様に当たると思うなウモッ!!」


 モゥ・モゥチャーンがそう言いながら、すべての攻撃を回避した。


 くっ、俊敏なヤツだな!?


 後、あいつの一人称は『モゥモゥ様』なのか!?


 妙な一人称だな。


 まあ、どうでもいいけどな!



「ヒモノ様、ワタクシも援護しますわ!」


 ルメーセの水着が多数現れ、モゥ・モゥチャーンの生首に襲いかかった。


「甘いウモッ! こんなものに当たるモゥモゥ様ではないわウモッ!!」


 だが、それらも回避されてしまった。


 くそっ、すばしこくて、面倒なヤツだな!?



「こうなったら、同時に攻撃するぞ! いくぜ、おっさん、ルメーセの姉さん!!」


「分かった!」


「かしこまりましたわ!」


「そうはいくかウモッ! こいつをくらえウモッ!!」


「そうはいかないであります!!」


 その後も、攻撃を続けたが、すべて回避されてしまった。


 ただ、モゥ・モゥチャーンの攻撃も、すべてモザイクで防げているけどな。



「くっ、なかなかやるようだなウモッ……」


「そっちもな……」


 くそっ、膠着こうちゃく状態になってしまったぞ……


 さて、どうしようか?


「ぐっ!? な、なんだとウモッ…… ぐあああああああああああああああああっ!!!!!」


 突然、モゥ・モゥチャーンが苦しみ出した。


 えっ!?

 なんだ!?


 いったい何が起こったんだ!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る