【設定】烈士
◆烈士 Pathfinder/ Finder
護衛や遺跡探索、魔物討伐などを生業とする者。早い話が冒険者。
血判を押した誓約書と同位相の星幽鉱 (アストラライト、astralite)の指輪・『星辰戒指 (リング・オブ・スター)』を左手中指 (※)に証として嵌める。
※左手中指……協調性、対人関係、直感、仕事運などのゲン担ぎか。
ちなみに「烈士」は東洋での呼称で、その心構えに重きが置かれている。
対する「Pathfinder」は西洋での呼び名であり、目的に主眼を置いているのがわかる。風土による精神性の違いだろう。
烈士の免許取得が可能となる年齢は、イムガイでは尋常小学校卒業にあたる12歳以上から。他国でもおおむね同じだが、西洋では昨今、中等教育の普及に伴い年齢の引き上げが検討されている。
~ 一般烈士 General Finder ~
等級は六等から順に一等まで。昇級にあたっては個人の武力のみならず、仕事全般への態度も考慮される。
各等級の戦闘力の目安 (クラス)と戒指の色、概要は以下のとおり。
◇六等烈士 6th-Grade Finder
Fクラス:赤色
見習い期間であり、原則一年以内の昇格が求められる。猶予は半年で、それでも認められない場合、烈士の道は閉ざされる。
◇五等烈士 5th-Grade Finder
Eクラス:橙色
優れた素質を持つ者であれば数ヵ月内に到達可能。無理な昇級を望まず、このクラスのまま便利屋的な仕事に甘んじる者も少なくない。
◇四等烈士 4th-Grade Finder
Dクラス:黄色
現役烈士のボリュームゾーン。魔物討伐や探索などの仕事もこなす、一般的な烈士のイメージはこのあたり。
◇三等烈士 3rd-Grade Finder
Cクラス:緑色
優良とされる烈士のクラスがここ。国外へ活動の手を伸ばす者も出てくる。大半の烈士にとってはこの等級が最終到達点となる。
◇二等烈士 2nd-Grade Finder
Bクラス:水色
この等級まで達するには単純な数だけではなく、難度的にも目覚ましい実績が必要になる。複数チームによる合同作戦などの場合、二等以上の者が指揮を執ることもある。
◇一等烈士 1st-Grade Finder
Aクラス:青色
実力のみならず品格までをも兼ね備えた者でなくては到達できない。戦闘力も下位とは一線を画している。
~ 上級烈士 Superior Finder ~
全世界、十万にもおよぶ烈士たちの中でその高みに到達できる者はほんのわずかである。その総数は現在、およそ百名あまりとみられている。
上級烈士の等級は二つ。その戦闘力はいずれも一等烈士のAクラスを軽く凌駕している。戒指の輝きが放つ色も相応に希少である。
◇明星烈士 Vesper Finder
AAクラス:紫色
一等烈士の中でも突出した実力を持つと判断された者が、委員会によって選出される。その能力は人間の埒外へと踏み出しつつある。
◇極星烈士 Polaris Finder
AAAクラス:虹色
トゥーラモンドにわずか七人しか存在しない、烈士の中の烈士。明星烈士すら及ばない圧倒的戦闘力をして、人類が持つ可能性の体現者とも呼ばれる。
なお、F~AAAで表される武力クラスは魔物の危険度に対応している。該当ランクの魔物に対処できるとみなされなければ昇進の許可は下りない。
戒指同士を打ち合わせた際、赤~虹色の光と音色を発する。音は六等のローAから始まり極星のハイAまでのエオリアン音階をなぞる形となっている。
以下、烈士についての補足情報。
◆十三年戦争 Trettonåriga Kriget
トレットノリガ・クリゲット。およそ千五百年前に起きた、魔界からの侵略者との戦い。
この時、悪魔の軍勢を退けた英雄たちが〝救世の烈士〟――今日の烈士の模範となる存在である。
◆救世の烈士/一〇八星/星屑の偉児 Stardust Weier
国や人種・所属を越えて一丸となって戦った〝救世の烈士〟の伝説は、演劇や講談などの形で民衆に親しまれながら今日まで伝えられていった。
その過程で、物語には歴史上の偉人たちが次々と取り込まれていき、その数は最終的に一〇八人にまで膨れ上がる。現在、救世の烈士たちを〝一〇八星〟と称することがあるのもそのためである。
英雄を星になぞらえたのは救世の烈士たちの首領〝北海華王〟が始まりである。その彼をもって同志たちは〝星屑の偉児 (Stardust Weier)〟と称されていた。
◆七人の極星烈士 Keepers of Seven Keys
七極門の守護者とも呼ばれ、北の空に輝く玉琴 (ぎょくきん、たまのおごと)の星座を構成する七星になぞらえられる。
詠応・路穹・倚恩・堂爛・武律・龍智・美祥の七星。
◆烈士組合 Pathfinder Union
いわゆる国際的相互扶助団体。各国の権力者にとっては脅威となりかねない存在だが、引退者の私兵雇用など利用価値も高いため、直接間接を問わず支援が絶えることはない。
組合自体は政治との不干渉を貫いているものの、各国が送り込んだスパイによる水面下での牽制は行われている模様だ。
◇組合の歴史
百年ほど前、世界各国では【相案明伝】の伝播も手伝い、民主化の機運が急速に高まっていた。
王権の弱体化による軍縮に次いで、知識層主導の啓蒙運動も盛んになる。民衆の間にも学問が奨励され始め、自分たちが住む世界をより知りたいと望む潮流が生まれていた。
跋扈する魔物への対抗手段と調査能力、その両方を兼ね備えた組織が国境を越えて設立された。烈士およびその相互扶助組織・烈士組合の誕生である。
◇鏢局 biāojú
鏢局 (ひょうきょく)とは、央土に古くからある運送業と用心棒業を兼ねたサービス業のこと。その担い手である鏢師は実質的に烈士の原型といってよい。
烈士組合の業務形態は鏢局のそれとも相性が良く、そのノウハウや人脈を下敷きとして発展した央土の烈士業界は世界的に見てもトップレベルにある。
◇談合について
身内内で仕事を回し合う行為についてだが、烈士といえど生活がかかっているため、現状ある程度は見逃されている。だがあまりに露骨すぎるものは当然、昇級査定の減点対象となる。
◇定着化技能による魔物素材の取り分
チームで討伐の場合は、チーム内のルールに則って配分される。
回収者が討伐チームと別の場合は、それぞれ5:5を基準に交渉、ただし回収者の取り分は最低でも25%が保障される。
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