第3話 道化の記憶

兄は優秀だった。オカルト好きで変人ではあったが、その熱意から民族学やあらゆる言語をどんどん習得していった。誰もが認める神童であった。

また、人徳もあり誰からも好かれていた。

弟もそんな兄に憧れを持っていた。兄のようになりたいと。よく兄の真似をした。


やがて兄が死んだ。両親は死んだ兄のようになるようにと弟に強要した。弟もソレを目指し努力した。だが、平凡な弟にはソレは叶わなかった。


やがて弟は人知れず狂ってしまった。






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