ヴィシュヌからチコへ
中筒ユリナ
第1話 チコを育てながら
チコ「ヴィシュヌ様!
一緒に来て!お茶しましょ!」
相変わらず、天真爛漫な僕の育てている娘。
ちょっと、落ち着きがなく、おっちょこちょいだ。
それも無理はない。。
まだチコはほんの小さな女の子。
彼女を見ながら、自分自身を思い出す。
チコくらいの頃、僕はどんなだったか。。。
思い返しては・・・
自慢にもならないな。。。
✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢✢
僕は「ヴィシュヌ」と言う、神の称号をもらうまでは、唯のそこら辺りにいる普通の男児だった。
ここで話しておくが、
「ヴィシュヌ」と言う神は、本家本元がおり、この方こそ、皆がよく知る、ヒンズー教のヴィシュヌ様だ。
その方を筆頭に、「ヴィシュヌ」と言う称号を頂き、神様として多くのヴィシュヌ様達は、様々な活動をしながら、地球や、人々を導いたりされている。
僕もそのうちの一人と言うわけだ。
僕は元は、ある星で生まれた。
父と母がいる。
しかし、幼い頃にはその星も両親と呼べる方々からも離れて過ごす事に。
僕が送られた所は、僕位の子供達がわんさかいる所だった。
今で言うところの、学校のような所になるのか。
僕はそこで、学ぶ事になるんだ。
神様になる為のお勉強かな。
既に、僕の使命は、決められていた。生まれてきた理由すらも。
本家本元の神々を筆頭に何方かの称号を貰い、神として将来仕事をすると言う使命。
その使命の元、僕は生まれ故郷を離れてこの学校のような所へ来たわけだ。
そこでは、基本的な神様についての学びをし、実習のような、様々な所へ行き神様のお手伝いをしたり。
まだ、幼い僕はそうやって育った。
友達と言える気の合う仲間ができた。
友人の中には、活発な元気の良い奴もいたが、僕はどちらかと言えば、動きのある事よりも、気になるものを見つけては観察したり、何かを書いたりするような、動ではなく、静な基質だった。
そうして、青年くらいになると、いよいよ、神として、どの神の道へ行くかを決めるようになる。
僕は既に自分で決めていた。
「ヴィシュヌ様」だと。
ヴィシュヌ様を調べ、どんな神様なのかを勉強してきた。
自分にはかなり近い感じをうけていたんだ。
何が近いかと言えば、静を好み、冷静であり、穏やかなご性格。
何かと共感できる事が多かった事から、決めていたんだ。
僕は「ヴィシュヌ様」として頑張ろうと。
それが、なぜか、グループの長になっている自分。。。
これは、さすがに、そんな予定は僕の中ではなかった事だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。