宅急便
バブみ道日丿宮組
お題:黄色い四肢切断 制限時間:15分
差し出し不明の郵便が届いた。
「……なんだろ?」
とにかく重たかった。幼稚園に通う甥っ子ぐらいだろうか?
居間に移動して、開封の儀を行う。
不明な部分は怖いが、開ける楽しみは正直ある。
黄色い袋になにか封印でもしてあるような紋章が鎖と一緒に巻かれてる。もしかして鎖が重たかったのか? となると中身は曰く付きの物品になるのか。
また部屋の中が騒がしくなるな。他の子と仲良くできるといいけど。
がさごそがさごそと鎖を外す。
そして袋を捲ると、
「……こんにちわ?」
中身と目が合った。
「ん! ん!」
全裸の幼女。
口にはタオルが巻かれてる。
解いてみる。
「助けて!」
「えっと……」
困惑。
このこ、両手足ないよね? まぁ胸らしい胸はないけど、うっすらと陰毛は生えてる。ってことは結構な年齢の子どもか。
「新しい隠れんぼ?」
最近の子どもはませてるなぁ。隠れんぼするために両手足切っちゃうのか。
「ち、ちがっ! 助けて!」
とりあえず、身体を持ち上げて座布団の上に置いた。
「ここから助けられるの?」
そんな保険はないようなきがする。だいたい両手足をつけてあげようにもその両手足はダンボールの中には入ってなかった。
「血をください」
「それはちょっと……」
変態じゃないか?
「助けてください」
うるうる顔の幼女は可愛かった。
これから一緒に過ごすのだから、それくらいはしてあげるか。
台所に向かって包丁を持つ。
「これでいい?」
指先を少しだけ包丁で突く。
血がぽたぽたと流れ始める。
「お願いします」
幼女の口に指を持ってくと、勢いよく吸い始めた。
ぺろぺろと指を舐められる感触はちょっとこそばゆい感じがした。
「お、おぉ?」
何もなかったはずの両手足の部分が光りだした。
目を閉じ、再度開く頃には幼女にはきちんとした両手足が誕生してた。
「これはまた……特殊な曰く品だ」
「ありがとうございます」
正座した幼女が頭を下げる。
それからいろいろと話を聞いた。
自分は吸血鬼の生まれで、臓器売買の部品として売られてたと。
従業員が不憫に思ったのか、適当に書いた住所に封印をして総封したと。
適当に書いたぐらいで普通の家には届かないという指摘は、魔法があるので届きますとのことだ。
これはなんていうか、深いイベントがはじまりそうだなぁと、洋間にいって曰く付き子ども用のワンピースをとりにいった。
宅急便 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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