第6話 あとがき
第一話にお付き合い頂いた皆様、有難うございました。
おかげさまで無事に投稿が終わったので、あとがきです。
「神人」の少女・ミサキに関してですが、「血吸い婆」の伝説は本当にあります。
真言宗の総本山・和歌山県の高野山の、某寺院。ある部屋で、寝ている人がうなされています。驚いて起こしてみると、決まって「何者かに覆いかぶさられている夢を見た」と言うそうです。
そうです! 「血吸い婆」に血を吸われていたのです!
そんな内容です。「高野の七不思議」の一つとして、師僧から聞かされました。
ネットで「こうや七不思議」を検索してみると、高野町のホームページには、「①高野にハブなし、②高野に臼なし、③姿見の井戸、④高野の大雨、⑤玉川の魚、⑥杖ケ藪、⑦かくばんざか」の7つが挙げられています。
あれ? 拙僧が聞かされた話と、内容が違うけど? ……どうも、いろいろなバージョンがあるみたいです。
高野町公認の表(?)の七不思議も、拙僧が聞いた裏(?)の七不思議も、いずれ話しのネタとして登場する予定です。
第一話全体の元ネタは、「後漢書」の中のエピソードです。ある時、役人が不思議な光景をみます。なんと、薬売りの老人が壺の中に入っていくではありませんか! 頼んで壺の中に入れてもらい、そこで楽しく過ごして帰ってきた、そんな内容です。
突如として壺の中から現れて、哀れな犠牲者を壺の中の異世界に引きずり込む。そんなイメージで、クモの妖怪にしました。以前にテレビで見た地蜘蛛が獲物を巣に引きずり込むシーンのイメージが、強烈に頭の中に残っています。最初に書いた時には、でっかいだけのクモでしたが、最終的に蜘蛛女になりました。
「妖霊(まがつみ)の星」ですが、「妖霊星」は彗星のことで、「古来より、彗星は大乱や国の滅亡、災害、疫病といった出来事を予告する凶兆と信じられ、人々に恐れられた」(ピクシブ百科事典)そうです。日本の古典では、「太平記」などにも登場します。どうして「妖霊星」なんて物騒な漢字を使うのかとネットで調べたところ、「よろ拍子」という舞があり、それがなまって「妖霊星(ようれいぼし)」の字をあてられたという意見があるそうです!
なんだか、日本のご先祖様たちの中二病をみるようで、面白かったです。さすがは、俺たちのご先祖! そこにしびれ(ry
今後も、古典などを元ネタにした話も出てくる予定です。お楽しみいただければ幸いです。
第二話のあとがきでもお会いできれば、嬉しいです。
このお話がお気に召したら、登録・応援よろしくお願します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます