第13話 外出準備(2) ~狩猟・採取生活に使用可能なもの
『
これが出来れば基本的に武器はいらなくなる。
それでも銃はロマンだから取り寄せるけれども。
『
つまり体内を高熱にするとかは出来ないようだ。
ならばこういう方法はどうだろう。
『
『出来ません。物を出したり収納したりする為には、
駄目か。
でも外側から中へ強引に効果を通す方法はある。
こういう方法はどうだろう。
『
『可能です』
よし、電撃魔法はOKだ。
でも念のため威力を確認しておこう。
『
『可能です』
単発で良ければ電撃攻撃で獲物を倒す事が可能と判明した。
この電撃魔法? と空気銃があれば、基本的には狩猟も問題無いだろう。
でもどうせなら電撃以外の魔法? も出来るか聞いてみよう。
『
『可能です。指定していただければ、瞬間的に指定した生物の体表面温度を任意の温度にする事が出来ます』
なら蛇や虫、ヒルだのといったあたりは大丈夫だろう。
これで一通り食物採取の外出で必要な事は聞いたかな。
そう思って、そして大事な事を思い出した。
『
また
『解体は
良かった。
僕が獲物を解体しなくて済むし、保存も問題無い。
狩猟・採取生活がかなり楽というかお手軽になる。
これでディストピア飯ともおさらば……は無理かもしれないが、とりあえず肉や野草の採取は可能だ。
植物採取用に大型のハサミとナイフも頼んでおこう。
でも採取にハサミはいらないかな。
何故なら……
『
『可能です。ただし収納時に生命体は死亡する為、収納した種は発芽しなくなり、芽や枝等も挿し木には使えなくなります』
つまり自分の手で採取せず、
だからハサミはいらない。
ただナイフはそれ以外にも使い道があるだろう。
頼んでおいた方がいい。
ナイフにもサバイバルナイフとかコンバットナイフとか種類は色々ありそうだ。
ただ戦闘とか獲物の解体やとどめ刺しは
ならばキャンプ用よりちょっと大きめのもの程度が使いやすい筈だ。
それでは早速御願いしよう。
頼んだアイテム数が少ないのはマキの方だな。
エリとマキは残念ながら現在、『何にもしない』をしている。
つまりテーブルの向かいで僕の方を見ているだけという状態だ。
相変わらずの無表情で。
でもまだ2日目、今後変わるかもしれない。
指示してあえて別の事をやらせるのもそれはそれで間違っている気がする。
だから今は包括的に指示した後は、出来るだけ気にしない方針で。
「マキ、御願いしたい事があるのですが、いいですか?」
「はい、何でしょうか?」
マキの方だけが動いた。
エリの方は表情含め変わらず、何もしない状態。
表情くらいは動くかと思ったのだが残念だ。
でもとりあえず必要な物は発注しておこう。
「取り寄せて貰いたいものがあります。刃渡り10cm程度のアウトドアで使えるシースナイフを3本、鞘付きで。
そして僕の時代の本で、狩猟用エアライフルの入門書的な本を1冊と、狩猟用エアライフル各種の詳細が載っているような本を1冊。以上です」
「わかりました。ナイフは5分以内に、本は1時間以内に用意します」
「御願いします。
装備が提供されて準備が出来たら、外へ出て恩恵の地の周囲をぐるっと一回りし、食べられる物が採取できないか調べてみるつもりです」
「わかりました」
「わかりました」
マキだけでなくエリからも返答があった。
今の僕の言葉を自分への指示として受け取ったという事だろう。
「それでは服や帽子等も含め、頼んだ物が全部転送されてくるまで休憩としましょう。エリもマキも、したいと思う事、した方がいいと思う事を自由にしてください」
した方がいい、という言葉を今回は付け加えてみた。
意味があるかはまだわからない。
「わかりました」
「わかりました」
2人から返答。
それでは装備が整ったら歩くべきコースの選定だ。
最初はまあ、恩恵の地周囲を1周するつもりだけれど。
僕は地図を出すために本棚の方へ。
勿論地図も完全では無いだろう。
例えば歩きやすい獣道とかまでは載っていないと思う。
それでも土地の高低、水場の所在等、地図で得られる情報は大きい筈だ。
それに今いる拠点、恩恵の地がどれくらいの広さかわかるだろう。
広すぎれば周囲を1周なんてのは無理だ。
本棚の前で、地図を出す前にやることがあるなと思い出した。
部屋で読んでいた図鑑と本を仕舞っておこう。
『
『わかりました。なお収納してある本は、以後指示があれば直接本棚に戻すことが出来ます』
つまり今後は自分の手で戻す必要は無いという事か。
なかなか便利だ。
『わかった』
そう言って、そして本棚から地図帳を取り出す。
大きめの表紙に2枚の地図が折って入っている形だ。
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