第195話 安田記念、簡単な振り返り

 安田記念振り返りですが、一言で言えば『最強馬言われる所以』でしょうか。


 勝ったロマンチックウォリアーは着差以上に強かったです。

 テンも速くスッとポジション取れて、折り合いもついて、最終直線では進路が開いた瞬間にトップギアに入り、馬群を割って来る。最後まで並ばれそうになるも勝負根性で抜かせない。

 速いってより強い馬ですね。



 レース展開ですが、まずまずのスタートで、ハナを切ったのはドーブネ、番手にウインカーネリアンと想定通り。

 ロマンチックウォリアーは先団の後ろ5・6番手と良い位置を取れた。

 中団は固まっていて最後方にレッドモンレーヴ。

 先頭から最後方まで20馬身くらいの縦長の展開。

 ペースも速くならず600m34.5秒。1000m58.4秒と馬場状態を考えても、ややスローペース。


 最終直線に入ると早くもドーブネが苦しくなり、先行勢が一気に襲い掛かる。

 ロマンチックウォリアーが外から伸びて来ようとするが、ステラベローチェが蓋をする形で、一瞬だけ進路がなくなるが、前を走っていたフィアスプライドが内に寄ると、進路が開いて瞬時に加速する。


 残り200mくらいでロマンチックウォリアーが先頭に立ったところを、外から併せ馬のような形で、ナミュールとソウルラッシュが上がってくる。


 最後は半馬身まで2頭が詰め寄った所で、ロマンチックウォリアーが1着

 2着には叩き合いをハナ差で制したナミュール。

 3着にはソウルラッシュ。

 以下、2年連続4着になったガイアフォース、5着にセリフォス。

 勝ちタイム1.32.3。




 香港の英雄ロマンチックウォリアーが、なんなく日本勢を蹴散らし勝利。これで20戦15勝……この馬には2度勝ってる金60も化け物ですが、ロマンチックウォリアーも十分に化け物ですね。

 どう観ても1600より2000の方が合ってると思いますし。。


 勝因は地力が違う…………これでは振り返りの意味がないのですが、本当に能力差の絶対値で勝ったと思います。

 理由付けとしては最初のポジション取りで、絶好の位置を取れた事。思った以上に日本馬からのマークがキツくならずに、最終直線も進路が開いたこと。


 個人的にはもう少し囲まれたりするかな。思いましたが、最初のポジション取りが本当に絶好だったので、他馬ではなかなかマークする事もキツくなってしまいましたね。

 ものが違うとは良く言ったものです。

 宝塚記念に出るかは分かりませんが、この馬に勝つにはなかなか難しそうです。


 2.3着になったナミュールとソウルラッシュは最終直線で、比較的スムーズに外から差して来れたのが良かったです。

 特にナミュール騎乗の武豊騎手は、同じ間違いを連続でしないですよね。だからこそ常に一線級で活躍されてるのでしょうけど。


 ナミュールを中団後方の上手くマイペースで走らせられる位置を取って、最終直線ではスムーズに大外から伸びてくる。

 まさにお手本の様な騎乗でお見事です。内枠スタートから完璧なレース運びをしましたが、勝った相手が強過ぎました。

 本来なら2勝目のG1制覇だったと思います。


 自分はこのようなレース運びは出来ないと思い、内枠の時点で評価を下げましたが、レジェンドジョッキーに失礼過ぎましたね。。


 3着ソウルラッシュ、正直外枠からなら、ハナ差とは言えナミュールには勝っていないとですね。

 レースは終始、中団を維持し4角周る頃から、モレイラ騎手がずっと追いっ放しでした。最終直線ではヴォイッジバブルとダノンスコーピオンの間を割って来たのですが、キレがなくズブい馬なのでトップスピードに乗るまでに、モレイラ騎手と言えど時間が掛かりましたね。


 ナミュールと並ばれてしまい併せ馬のようになり、最後は首の上げ下げで3着。

 やっぱり東京だとパフォーマンスは少し下がると思います。

 パワーはあるので急坂がある中山とか、坂の下りを利用して加速力を速くする京都の方が向いてそうです。

 地力は示したので6歳でも秋以降も活躍しそうですね。



 ここからは個人的に重めの印を打った馬。


 パラレルヴィジョン、現状では力負け。最初のポジションも本来ならロマンチックウォリアーがいた位置を取りたかったが、取れずにいつもより後ろになってしまった。ただ、さすがルメール騎手で、しっかりとロマンチックウォリアーの後ろは確保。


 最終直線では抜け出すロマンチックウォリアーの後ろを走っていれば掲示板はあったが、現時点では力不足で、ロマンチックウォリアーに付いていく事が出来ずに脱落。13着と大敗。

 敗因はポジション取れなかったこと。取れてないなりにロマンチックウォリアーの後ろは確保出来たが、追走できるだけの力は持っていなかったこと。

 まだ、これからの馬ですし今後に期待ですね。


 セリフォス、上がり2位の脚は使えてはいるが、今回は馬場とペースと枠順に泣いた形か。 後方3番手辺りを走っていたので、そりゃ速い上がりは使えるだろうけど、川田騎手にしては珍しく後ろになり過ぎな気がします。

 おそらくですが、馬が掛かりやすくなってるので、前に壁を作って抑えたかったのだと思います。

 現にレース映像観ると手綱を引っ張ってるので……それが逆に下げ過ぎた感じになってしまったのでしょうか。

 大外枠だと前に壁を作りづらいですし、ちょっと運がわるかったかもですね。

 特に評価を下げる必要はないとは思ってます。




 馬券的にもハズレですが、勝負しに行った結果なので納得です。

 香港の競馬ファンや海外競馬にも精通されてる方なら、ロマンチックウォリアーのJRAオッズに美味しさしか感じなかったでしょうね。


 5日の水曜日には大井競馬場でJpn1『東京ダービー』が行われます。中央競馬地方競馬のダート戦整備に共ない、今年から交流重賞Jpn1となりました。

 3歳ダート3冠レースの2冠目になり、1着賞金も地方競馬でやるレースにしては超高額の1億円です。


 1冠目の羽田盃を制した白毛馬『アマンテビアンコ』が怪我で出られないのは、本当に残念ですが、羽田盃上位馬や中央重賞馬など実力馬は揃ってますから、砂のダービーを制するのはどの馬か楽しみです。



 お読みいただきありがとうございます!

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