詩人の恋詩集

鏑木レイジ

第1話恋歌の季節

雑草の中をひた走る、少年時代の思い出。荒川の土手には、ソフトボールをする少年、僕は、背の高い野草を折って、ヒマワリを、小さなヒマワリを、持った。それから、家に帰る。僕は、そのヒマワリの種を一つ一つ、数え上げる。そして、恋が始まる。僕はそっと、美しい人の家の庭に入り、ヒマワリの種を植えた。ヒマワリ、それは三年くらいで、花をつけた。このヒマワリは黄金に輝く、そして、笑顔になるビジョン。幻の花。無限の中を伸びていくそれはジャックと豆の木のように高く空を突き上げ、情熱が抑制を、タブー化して、とある日に、芽生えた、力の根源が、天を突き破り、太陽まで伸びることなく、達した。そして、希望の丘の上で、手をつなぐ。そよ風が、必然の峠を越えて、燃焼のまた、先にある宇宙の原理、根源にある、陽だまりの奥にある。美しい美。それから失望。失速していく、恋のヒートする爆熱感。オーバーヒート、そして、レベルの高い、撃ち続けるシューティングゲーム。エイリアン、そこから、戻ってきた少女はジャックと豆の木を降りた。そして、僕は恋をした。三年。僕は中学生になり、孤独の中で、キスをした。その太陽の花に。

                             「Kさんのために」


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