　今日は日曜日、ともあってか――

「うわぁ……」

　ペットショップは人であふれかえっていた。

　見渡せば、人。人。人。そして――人。

「……うん」

　人多すぎ。ＩＫＫＯさんもビックリだよ。マジ、どんだけ～。

　だ・け・ど！

「私には関係のない話だ。ハッハッハッ」

　私は――なんの躊躇（ためら）いもなくキャットコーナーへと足を向けた。

　キャットコーナーも、というかキャットコーナーが一番賑わっていた。

　見渡せば、カップル。家族連れ。カップル。カップル。カップル。カッ――嫌味か。もうええわ。

　つい、関西弁ノリツッコミが出てしまった。このカップルたちには私の気持ちなんてわからないだろう。いや、わかってたまるか。

　私だって、本当は彼と一緒に来たかった……。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい