異能の力がある世界

黒刃

第一章 非日常の始まり

プロローグ

 毎日が変わらない日々、毎日が同じような生活。

 学校へ行き、授業を受けて、部活をしたり友人と会話をしたり……

 人によっては少し違いはあるかもしれないが、それでも大まかな部分はあまり変わらないのではないかと……

 そしてこういった生活が今後も続いていくのだろうと、思っていた。


 しかし、そうはならなかった……


「はぁっはぁっはぁっ!」


 いつもの学校の帰り道、不審な男になぜか追われていた。


「はぁっはぁっはぁっ!ああ、もうクソっ!」


 普段は、ここまで全力で走ることはない。ましてや不審な男に追われて、恐怖を感じながら走るなど、これまでどころか今後あるかも怪しい。

 それに、追ってくる男だが……明らかにおかしい。

 そう思いながら、全力で走り普段あまり通らない人気のない裏道を通りながら逃げていくが……


「!?」


 男が頭上を飛び越え、目の前に着地する。

 逃げることができない。


(なんでこんなことに……)


 どうしてこのような状況になったのか。

 この男に自分は何か恨みを買うようなことをしたのだろうか。


 すると男はゆっくりとこちらを見て、低い声でこう言った。


「……お前は……能力者……だな?……」

「の、能力者?」


 今思えば、この時点で既に関わっていたのだろう。

 普段の日常の裏にある、異能の力が存在する世界に。

 そしてその世界に、これからもっと深く関わっていくのだろうと。



 








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る