第9話 超人
「腹直筋いいよ! ハイ!大胸筋! 次は大臀筋あたりだな。フン!」
「なんか色んな筋肉がピクピクして気持ち悪いナスね。」
「筋肉は正義だ!」
俺は茄子と一緒に街を抜け出して近くにあった平原に来た。そして、今俺は食前の運動ということでマッスルコントロールという物をやっている。マッスルコントロールとは自分の好きな時に好きな筋肉を自由に動かせすという物だ。例えば、ゴリマッチョのボディービルダーが大胸筋をピクピクさせているのがある。このマッスルコントロールを行うことで効率的に筋肉を鍛えられるのだ。素晴らしいね。
「さて、いい感じに筋トレもして腹も減ったし飯を食うとしよう。」
「そうナスね。まあ、私はマニュアルなので食べないナスけど。」
俺はテイクアウトした料理を袋から取り出し地面に広げる。(ちゃんとお皿の上に乗っているよ!)すると、
『少々ビタミンとが足りないようです。このままではビタミン欠乏症のリスクがあります。野菜やキノコなどを重点的に食べると良いでしょう。』
お、来た来た。いやー、これ便利なんだよねー。自分の気づかないようなことも教えてくれるから美味しい。これのおかげでこれから体調が良くないことなんて無いと思う。そう思うくらいにヤバい。
「よし、それじゃあいただこうか。」
俺はそう言ってサラダをフォークにブッ刺し口の中に放り込んだ。ウンウン。新鮮で美味いぜ。またドレッシングの酸味が野菜と合っててグッド。これなんて言う野菜なんだ?多分地球にはない野菜だよな。食ったことのない味だ。あー、まともな食事は久しぶりだぜ〜。最近昆虫しか食ってなかったからな。味が体に染み渡るぜ。別に昆虫がまずいってわけじゃないんだけど。
〜数分後〜
「はー食った食った。あれ? ちょっとナスビ? 至急やりたいことをやるんだけど結構集中するから一旦茄子の中に入るわ、あそこなかなかに集中できる。じゃあお邪魔します。」
「い、いきなり何なす!ちょ、ちょちょ!こ、来いナス! グッ!ムムムムムム…………ガッ!ギュウウウ!プハア!な、何とか入れたナスね。なんか体が柔らかくなった気がするナス。次からはちゃんと行ってくださいナス。」
「わかったわかった。それじゃ。」
俺はナスビのマジックボックスに入り、急いでパツンパツンのタンクトップを脱いだ。するとそこには人間の筋肉の数をはるかに超える筋肉の数があった。
「え?何これ? キモッ!!」
いくら筋肉が好きな俺でも常人離れした筋肉を見て悟った。これは絶対にキモいに分類される。
「にしてもやべえなこれ。腹筋がもうありすぎてキャタピラみてえになってる。大胸筋はもう、とにかくヤバすぎる。何がどうなってこうなった?俺、飯食うまでは普通の人間の筋肉だったよな。充分人間離れしていたけど。もしかして、『超人』が今効果を発揮したのか!?」
俺がそう発言すると、目の前にいつもの白いディスプレイっぽいものが現れた。
・『超人』神に許されしもののみ慣れることができる種族。人間を圧倒的に凌駕するパワーの数と人間よりも遥かな強靭な肉体や骨格をもつ。なお、神に許されたとしても超人という種族になるには超莫大な養分が必要となる。その養分の量は赤子が老人になるまでに食べる栄養分よりも多い。なので一応『超人』に分類されていても能力的には一般人と強さは変わらない。そのせいで『超人』は運がいい人と。なお、超人の肉体が嫌いだという人は『カモフラージュボディ』というパワーを習得できる。
俺はこれを見て思った。これぶっちゃけ俺ぐらいしかなれなくね?もうこんなの俺の栄養分一兆倍とかふざけた数がないとなれないぞ。これはもう無双しろってことでいいんだよな。つーか神とかそういうSFがいっぱいある中で栄養分ってなんか化学的だな。別にいいけど。
まあとりあえずこの体も少々気持ち悪いし早速『カモフラージュボディ』を習得するか。
俺は頭の中でこのパワーが欲しいと念じた。すると、
ピロン!
パワーを習得したということを知らせる。着信音が脳内に鳴り響いた。
俺は早速確認する。
〈パワー一覧〉
・テンプルマン
・砲台人間
・コブシマン。
・ハイ! ポーズ!マン
・ドリルマン
・new‼︎ カモフラージュボディ(人族を遥かに凌駕する筋肉を駆使し、好みのボディライン、好みの肉体になることができる。この変装を見破れるものはそれに超特化したパワーの持ち主のみ。なお、限界まで力をを使うと変身が解ける。しかし、変身している間も筋肉は鍛えれる。)
なるほどなるほど、結構使えるパワーじゃね?好きな肉体ってことは身長も変えれるってことだろ?つまり前の姿にもとれるってことじゃん。今の肉体も視線が高くて見晴らしがいいけどそれ以上にこの筋肉はちょっとキモい。人間の筋肉に戻りてえ。だから顔は前の状態で首から下はマッチョ的な感じにするか。
俺は頭で前の肉体になるよう筋肉をこねるようなイメージで念じた。
すると、みるみると目線が低くなり大体180あたりのところで止まった。バケモンじみた筋肉は集まって人間の筋肉を構築した。
「ワオ、これ想像以上にすげえな。あからさまな合成写真のような感じじゃなくてしっかりと顔が筋肉に馴染んでいる気がする。確かにこれは見ただけじゃわかんねえわな。」
一方その頃、
◇◇◇
「スミマセン。 タケミチアツシという男を知りませんか。とても筋骨隆々なのが特徴なんですけど。」
「ああ、それならアッチヘ筋肉がヤバい男が走っていったよ。」
「情報提供感謝します、それでは。」
どこにいても絶対見つけ出してやるわ。幸い、私の知名度が高いおかげで情報はたくさんゲットできる、例えウソ情報だったとしても私の『
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