異世界転生したので自由に生きていたら気が付くとイケメン達に溺愛されていました。

riu

第1話 異世界転生しました?

私は三木 楓15歳だ。私は幼い頃に両親を亡くし、叔父に引き取られるも

義理の兄弟達に虐げられてきた。


高校も義理の弟による妨害で一時は入学出来るか危うくなったが、やっとのことで通う事を叔父に承諾してもらい、今日は入学式。新しい制服を身にまとい、新しい友人を沢山作るつもりだった。


だけれどそれは叶わなかった。

後一つ信号を渡れば学校に着く所で私は今度は義理の兄により道路に突き飛ばされ、車に跳ねられ人生を終えた。


そのはずだった。



「ん・・・?」



私は少しだけ違和感を感じた。

それもそのはず私は見慣れない、質素ながらも可愛らしい家具の置かれた部屋のベッドの上にいた。

周りにはまたしても見慣れない人達がいた。そして私の目が覚めた事に気がついたのかそのうちの一人が叫んだ。



「アリステアお嬢様がお目覚めになられました!」



すると他の人もこっちをみるとどこかへ走って行ったり、泣き出したり、

歓喜したりと謎の行動をし始めた。

私はというと死んだはずなのに生きている事と知らない所にいる事、

今の様子が分からず軽くパニックになっていた。すると勢いよくドアが開いたかと思うと美少年が入って来た。



「アリス⁉︎」



美少年・・・サラサラとした銀の髪に綺麗な紫の瞳の美少年は急いで来たのか髪が少しだけ乱れている。

こんな事気にしているほど心に余裕はないのだけれど気になるものは気になる。


私は美少年の髪を整えようと怠い体をグイッと起こすとベッドから降り、

ささっと美少年の髪を軽く整えた。すると美少年は私を強く抱きしめてきた。



「アリス・・・よかった・・・アリス・・・・・・」



正直かなり苦しいがあまりにも必死な様子でこれでは力を緩めてと要望を言うのも難しい。

何よりもこんな美少年に抱きしめられる、乙女ならば誰しも夢見る状況だろう。

勿論私もその乙女に含まれる。幸せだ。


だけれど少々力が強すぎるのと長すぎる。これ以上は私のメンタルが持ちそうにない。

私は申し訳なさを感じながらも美少年の体を手で少しだけ私から引き離そうとした。

すると美少年はそれに気付いたのかすっと体を離した。



「アリス、大丈夫か?痛いところとか、苦しいところとか。」



私はふとさっきから言われている『アリス』は誰のことなのだろうと思った。



「すみません、『アリス』って誰ですか?」



私がそう言うと美少年含むこの部屋にいる私以外の人が固まった。

そしてしばらくすると美少年は混乱を隠しながら言った。



「・・・アリスはお前の名前だぞ?」

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