世の中は二番煎じ三番煎じが当たり前 その2

 本日は、携帯電話…というより、通信規格の話に傾倒したお話です。 


 携帯電話から始まる「フューチャーフォン(所謂『ガラケー』の前身)」を経て、スマートフォンに至るまでに、どのような通信規格の変遷が有ったのか?見ていきましょう。

 因みに、この話は日本国内限定とします…欧米に行ったことがないので、実情を知らないのです。


 閑話休題それでは


 携帯電話とは

 日本では、1987年に携帯電話のサービスが立ち上がっています。

 所謂第一世代と言われるもので、通信規格はアナログによる通信を行い、音声もアナログにて対応していました。

 ご存知の方も、既に少なくなったとは思いますが、当時の携帯電話は、据置き電話の有線部分を無線化したものでした。


 さて、少々脱線してしまうのですが、同じ頃に『ポケベル』というものが登場してきます。

 『ポケベル』は連絡を取り合うツールですが、携帯電話とは勝手がかなり異なります。


 『ポケベル』へ連絡をする手段は次の通りです。

 ① 『ポケベル』に対して電話を掛け、連絡して欲しい電話番号を入力し、電話を切る。

 ② 連絡を受けた『ポケベル』には、入力された電話番号が表示される。

 ③ 連絡を受けた人は、公衆電話を見つけて電話をかければ完結です。

 初めは数字だけの入力と表示しかできませんでしたが、後にカタカナも入力と表示もできるようになります。

 もっとも、カタカナの普及がどうであったかは、甚だ疑問の残るところではありますが。


 最早この世界からは消えて無くなった代物ではありますが、こいつの存在は、日本で独自進化するサービスと絡んできますので、覚えておいて下さい。



 時間は流れ、1993年に携帯電話に一つ目の変化が訪れます。

 それは、通信規格がアナログからデジタルに変わるということです。

 これが第二世代(フューチャーフォン)です。

 この変化が今日に繋がる重要な要素となってきます。


 話を先に進めましょう。


 1995年、高価な携帯電話の通信料と端末代を安く抑えたPHSが登場します。

 PHSと携帯電話の最大の違いは電波の到達範囲にあります。

 一般的にPHSの電波は携帯のそれよりも遥かに弱く、故に電波の到達範囲も短いのです。

 まぁ、この特性があり、医療機器に対しても電波障害が少なく、現在でも病院の内線にPHSが利用されているのですけどね。


 同じく1995年、突然インターネットが世界を席巻します。

 まぁ、背景には windows95の普及と、それに伴うマイクロソフト社の思惑動きが影響するのですが…それは置いといて。


 1996年頃に、SMS(Short Message Service:ショートメッセージサービス)が登場してきます。

 実は、遡ること2年前の1994年には『ポケベル』にてカタカナの入力と表示ができるようになっています。

 感の良い人なら気付くと思いますが、『ポケベル』という単なる連絡ツールが、文章を伝えるツールのきっかけとなってきたのです。

 まだまだ、電子メールの普及は先になりますが、『ポケベル』で培われた技術が携帯上で開花した一つの好例ではないかと思います。


 そして三年後にあたる1999年、満を持してNTTから『iモード』というサービスが登場してきます。

 この『iモード』こそ、スマートフォンの概念原型ともいえる代物です。

 まぁ、部分的とは言え、インターネットへの接続も実現されることになったので、元祖スマートフォンとも言えます。


 翌年の2000年、カメラ付き携帯電話の登場に合わせ、世界的な携帯電話の通信規格の統一が成され、第三世代と呼ばれるようになります。

 ちなみに、第二世代から第三世代への変化は通信速度の改善が含まれています。


 話を先に進めましょう。


 第三世代の誕生に合わせるように、携帯電話でも写真つきの電子メールを受け取るサービスが一般化します。

 その後も、『iアプリ』や『おサイフ携帯』などの各種サービスが登場してきますが、通信規格の影響でデータの送受信にも遅延の問題が生まれてきます。

 

 そのような状況において、データ配信の決定的な変化を生んだサービスが2005年に誕生しています。

 そう『You Tube』という動画配信サービスの開始です…通信遅延で動画がカクカクするのは、誰でも嫌なものですよねぇ。

 

 そして、大幅な通信速度の改善を図った3.5世代というものが2006年頃から登場し、2008年にはiphone3Gが登場、スマートフォンが本格的に普及する時代が到来し、後は皆さんご存知の世界となってくるのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る