第16話ストライカー

合宿の効果はすぐに出た。


3年生VS1、2年生チームの引退試

合があった。


藤田は、ハットトリックした。


体力、技術、シュート、パスが3年生を抜いた。


楽しくて仕方ない。相手スピード、パス、シュートのタイミングが全て分かる。


「合宿は、効果的だね。」


水原に言われた。


「うん。確かにね。」


スパイクを脱いでいる時に藤田の背中に冷たい視線を感じた。


亜細亜君は、こんな孤独を抱えてたのか。

ストライカーとして耐える必要があった。


「水原、俺に構わないでよ。」


敵がこれ以上増えるのが嫌だった。


「わたしは!ずっと関わるからね。」


困ったな。


亜細亜君に偶然会った。


公園のベンチで話した。


「そういう悩みがあるよな‥。」


「亜細亜君も感じた?」


「難しいな。」


「亜細亜君戻って来てくれないか?」


「分かった。今度は俺がお前の為にアシストする。心置きなくシュートを決めろ。ジュース奢れよ。」


これで安心だ。ため息をついた。









 

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