第3話片想い

僕には密かに想いを寄せている女の子がいる。


殿堂あかり。


素朴で親切なところが好きだ。


「ふーん、そうなんですか?」


しまった!声を出してしまった。


水原は、面白そうに微笑んだ。


「殿堂あかりさんは、亜細亜竜君が好きみたいですよ。」


「何の事だか?」


と僕はとぼけた。


しかし、次の日、亜細亜と殿堂は転校した。


「水原、何したんだよ?」


「ん?何の事ですか?」


惚けているのか?本当なのか分からなかった。


「水原、お前、目的のために何でもしてもいいわけじゃないぞ。」


「わたしは、藤田君が‥幸せなら良いと思っています。わたしを疑うのはふーんって感じです。地獄に落ちても藤田君とわたしは一緒にいたいです。」


「‥‥疑って悪かった。」


僕は、みんなの前で水原を教室ハグした。


細くて壊れてしまいそうだった。


それが怖くなり体を離した。






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