毒舌悪役令嬢は婚約者に断罪されたい

第1話 プロローグ

多分、私は昔から、周りとは少し違っていた。

だからなのかな。

みんなが送っている「普通」の生活してみたいといつも思うんだ。

でもそれはきっとかなえられない。

これこそが、私の運命なのだから＿＿＿＿＿＿。

日常の変化というのは、割といきなり訪れた。

私はいつもと同じように、大学から家に向かう道を歩いていた。

私が交差点を渡ろうとした時のことだった。

黒猫が交差点を渡っていた。

かわいらしい、そう思うのも束の間。

そこにトラックが信号無視をして走ってきた。

私はとっさに黒猫を突き飛ばした。

その瞬間。

私はトラックに轢かれて死んだ。