異世界に転移した俺氏、スキル魔物召喚が「馬」だけだった件

僕は人間の屑です

チンギスハーンに憧れた青年の物語


みなさんは朝起きたら、原野のど真ん中にいたことがあるだろうか。

俺はある。今、絶賛中で……。


「…………え?………え?……うぇ!?」


意識が覚醒していくなか、まぶたから差し込む日の光がどうにもまぶしいなぁと、のんきに考えながら目を開けたらこれである。


体を起こし、地面に座りながらあたりを見渡す。なにもない。

いや、視界の先に何か…あれは森だろうか?。


これは…現実?夢?

だが夢にしては余りにも風景がリアルすぎる。体の熱も感じるし、太陽は暖かく、地面は冷たい。そよ風は髪をかすかに揺らし、慣れない土と草の臭いが鼻をひくつかせる。なによりさっきから草がチクチクして痛い。


そうこれは現実だ……じゃあドッキリ?

そう思った俺はとっさに立ちあがる。

そしておれはズボンとパンツを下した。


「おい!ドッキリか⁉ドッキリなんだろ!いいぜ!番組なんて糞くらえだ!ほれ!企画潰してやるよ。ケツの穴だってなぁ!俺のブラックホールはモザイクだって貫通すんだぜ!!」


両手を頭の後ろに回し、漢性ホルモン受信中のポーズをしながら腰を揺らして、チソコをおそらくどこかにいるであろうテレビのカメラに見せびらかす。

しまいには体をかがめ、尻を両手で持ち上げるように開くと、俺は自分のブラックホールをさらけ出した。


そんなことをして体感で10分以上は経過しただろうか。

ここまで来ると嫌な予感が脳裏をよぎる。


「ドッキリじゃない……」


いや、まさかなのか?そのまさかなんだろうか?



「異世界転生……」


いやこの場合は転移か。

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