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陽本明也

中学2年生のファーストコンタクト

 生暖かい空気というのは本当で、消毒液の匂いがするのは嘘だ。あくまでこの学校では、鼻で呼吸をしても特に変わった匂いはしない。無味無臭といった感じ。

 そこまで確認して、僕は再度手元の小説に視線を落とした。丁度保健室の描写に差し掛かった青春小説は、母が買ってきたものだったけど、同級生と雨の中殴り合って友情を育むような、僕の日常よりは随分と殺伐とした世界観だった。母さんは、僕がこういう保健室に常にお世話になるようなハツラツさを望んでいるのだろうか。実際に今、僕は保健室にいるけれど、それは体育のサッカーでボールを後頭部でキャッチしたからで、故意に殴られたり蹴られたりしたわけじゃない。至って安全なスポーツで、僕がどんくさかっただけだ。

 母の願望か、それとも趣向か、息子としての疑問は置いといて、僕は再び紙の上の文字の羅列を読み取っていく。念の為と体育教師の助言で訪れた保健室の教員は、僕の頭の具合を確認するとカウンセラーの先生が来るからと、会議に出掛けていった。

 他に生徒のいない室内は静かで、猛暑にしては設定温度の高い空調の穏やかな風だけが大気を撫で回している。今更、猛暑の運動場に戻る気にもなれず、教室に戻って着替えてきた。文庫本を片手に保健室に戻ってきたのは、教室のクーラーが切られていたからだ。生温い温度でも、保健室の方が過ごしやすかった。

 小説の中では、主人公の友人が事故に遭っている。動揺する感情の描写が、僕の胸を締め付けた頃、保健室のドアが無造作に開いた。

「チカちゃん、聞いてや~! この学校の先輩めっちゃカツアゲしてくんねんけど!」

 物騒な物言いで入ってくるのは校則違反の茶色の髪と、ズボンを腰に引っ掛けたクラスメイトの笹竹だった。ちなみにチカちゃん、は多分保健医の愛称だろう。

 大人のいない保健室を見渡してから、笹竹はようやく僕と視線を合わせた。

「なあチカちゃん知らん?」

「近藤先生なら会議や言うてたで」

「マジで……漫画返しにきたのに」

 だっる、と乱暴に吐き出して、笹竹は俺の前に腰かけた。ついでに机の上に置いた紙袋には、昨今流行りのバスケット漫画が入っている。

「どうしたん? しんどいん?」

「いや、サッカーボール頭でキャッチした」

「ヘディングやん」

「ヘディングになってたら、ここにはおらんかったやろうな」

 当たり前のことを言うと、笹竹はぶはっと吹き出して笑ったけれど、僕は然るべき対応だと思ったので何も言わなかった。

 笹竹は返答のない僕をまじまじと見つめてくる。ただのクラスメイトに向ける不審な視線に、僕は笹竹が僕のことを知らないのでは、と直感した。しかし、そんなこともどうでもよくて、笹竹はもっと気づかなければならないことがある。僕は一瞬迷ってから、動かないと評判の口を動かす。

「口、切れてる」

「えっ、なんて?」

「右の口んとこ、切れてる」

 分かりやすいように自分の唇の繋ぎ目を触って見せると、笹竹はおもむろに立ち上がって保健室の壁に貼り付いている鏡を覗き込んだ。

「うわ、ホンマや! 容赦なしやん。サイアク……チカちゃんおらんし!」

「ここ、名前書いて絆創膏だけもらって行ったらええやん」

「天才かよ」

「保健室使ったことない人なん?」

 僕が保健室の利用者名簿を差し出しながら言えば、笹竹は「あんま来えへんしなあ」とまた笑う。

「先輩がさあ、金くれって言うてきてさあ」

「うん」

「でも俺より金持ってない奴、絶対おらんからないですって言うたら、喧嘩んなってさあ」

「うん」

「しゃあないから、正当防衛してきたわ」

「へぇー」

 見た目通りにとんでもない奴なんだな、という感想を抱きながら、僕は頷いておいた。その間にも笹竹は保健室をぐるぐる回って、水道で口の端を洗ったり、絆創膏を探したりしながら喋り続けている。先輩との喧嘩には勝ったこと、そうしたら別の先輩が何故か喜んでお小遣いをくれたこと。戦利品だと一枚の千円札を見せつけられる。

 同じ学校にいるのに笹竹の話す出来事は、僕がおそらく経験しないことばかりで興味深い。少なくとも、保健室でなければ言葉を交わすこともなかっただろう。教室というのは、そういう場所だ。それが悲しいとか、寂しいとかは思わないけれど、小説みたいな奇妙な話をする笹竹は、単純に面白かった。

「えっ、聞いてる!?」

 口の端に絆創膏をつけた笹竹が、またパイプ椅子に腰を下ろし、僕に視線を投げかけてくる。しまった。またやってしまったと気づいた時には、いつも遅いし、意識したところで治らないから、僕は出来るだけ真面目な顔をした。

「うん、興味深く」

「嘘やん! さっきから、うんとへぇーしか言うてないで!」

「ああ、ごめん。僕、喋るの下手くそらしくて」

「喋りどころか眉一つ動かへんやん! え、俺、おもんない?」

 さも悲しそうに笹竹が眉毛を八の字にする。おお、凄い。表情筋が柔らかくて羨ましい。

「ここでおもんないって言うたら、怒るやろ」

「おもんないは怒るとこちゃうやろがい」

「普通に面白かったって。僕、表情も硬くて……母さん曰く、表情筋は妹のために母さんの腹の中に置いてきたんちゃうかって言われるぐらい」

 ついでに言うなら、喋るという能力も妹に全て持っていかれた、と豪快に笑う母親の顔を思い出して、少しばかり腹立たしかった。僕はどうにも笑うために口角を上げたり、悲しむために眉を下げたりするのが苦手だ。物心ついた頃からそういう性分で、父曰く「酷くぼんやりしている」らしかった。関西に生まれたのに、あんまりお喋りが得意でもない。おかげであだ名は小学校の頃から「ロボ」になっていて、クラスの連中は大抵のやつがそう呼んだ。誤解をされることが多いけれど、別に常に怒っているわけでもないし、父の言うとおりなんにも考えずにぼんやりしていることの方が多い。

 おそらく神妙な表情をしているだろう僕を見て、今度は笹竹が「へえ!」と声を上げる。

「俺と反対やな。俺は口から生まれてきたんやって言われる」

「ああ、分かる」

「いや、納得すんな。ツッコミくれや」

「大阪人が皆漫才出来ると思ってる方が可笑しいんやって」

「あれや。面白いこと言うてみろってやつ」

「うわ、サイアク」

 語気だけが強くなっただろう僕に、笹竹はまた口の端に貼った絆創膏を歪ませた。からかわれているのがよく分かる。笹竹のカラカラとした夏みたいな笑い声は、何故か妙な白々しさがあった。

 これが僕と笹竹のファーストコンタクトで、保険医の先生が会議から戻ってくるまで、僕はよく喋る笹竹の尽きない話題に相槌を打っていた。いつの間にか読んでいた小説を栞を挟まずに閉じていて、少しだけ面倒だった覚えがある。そして笹竹は口の端だけじゃなくて、腹や背中に沢山の痣が出来ていた。保険医が叱りながら湿布を貼ってくれていたけれど、その後すぐに生徒指導の体育教師に連れて行かれた。その時も、笹竹は「ちゃうって! 正当防衛やって!」と厳しい顔つきの体育教師に、やっぱりカラカラと笑って答えていた。

 置きっぱなしになっていたバスケット漫画の入った紙袋のことなんて、誰も覚えていなかった。



 午後の授業はロングホームルームで、ちょっとした進路案内と、クラス中が沸き起こる数ヶ月に一度の席替えの日だった。担任による進路調査表の書き方講座と、春から何度も聞かされた中学二年生からの勉強時間の大切さに耳を傾けながら、僕は教室の真ん中あたりにある空席を眺めていた。そこは笹竹の席で、結局昼休みになっても帰って来なかった。

 あいつ絶対僕のこと知らんやろな。そう思うとちょっと笑える。

 笹竹は二年に進級した春にやってきた転校生だった。その時から、髪は茶色で襟足が長く、ズボンを腰で履き、ついでに背が高かったもんだから「あ。やべぇ奴きた」と瞬間的に大多数が感じただろう。笹竹はなかなか学校に来なかったし、同級生よりも先輩と一緒にいることが多くて、クラス内のやんちゃな奴らとは馴染まなかった。ボールを後頭部でキャッチする奴も無論だ。それでも孤立をしていないのが、笹竹の凄いところだ。

「ほんじゃ席替えするで」最終的には進路のことは親とも相談するように、と締め括った担任の一言で、教室内がわっとざわめいた。

 担任が黒板に座席を描き、番号を埋めている間に最前列の連中が、くじを引く順を決めるために立ち上がってジャンケンを始めた。わいわいと盛り上がるのをぼんやりと眺めていると、隣の席の香内が声をかけてくる。

「貫井、どのへん狙い?」

「クジって運やから狙えへん」

「希望ぐらい持ったほうが楽しいやん」

「あー、じゃあこのまま廊下側にスライドしたいわ」

「窓際暑いもんな~」

 香内は、自分は暑さなんて気にしないような清々しさで言う。陸上部の短距離種目のエースは、毎日太陽の下で走っているから暑さの感じ方が違うのかもしれない。おそらくこの学年に香内より足の速い奴はいない。僕は小学生の頃から、鬼ごっこで香内を捕まえたことはなかったし、かけっこで勝ったこともない。ついでに全然勉強をしてない顔をして、家でめちゃくちゃ勉強をしているから、いつも成績が良い。様子の良い男っていうのは、こういう時に使うんかな。こないだ読んだ小説の描写を思い出しながら、僕はまたぼんやりと考えた。

「オレも廊下側がええな」

「昼休みサッカーに早くいけるからやろ」

「流石貫井。ゴールいつも取られてんのよな」

「このクソ暑いのに正気ちゃうわ」

 僕は想像するだけでげんなりした。体育だって暑くて嫌なのに、自主的に外で走り回るなんて自殺行為だ。香内は、僕の表情筋が動かなくとも、僕の考えていることが分かるのか、くつくつと肩を小さく揺らしていた。

 教室内がわっとまた盛り上がる。どうやらクジ順のジャンケンに勝敗がついたらしい。勝ったのは、セミロングの髪を頬の横で揺らして笑う女子で、仲の良い友人に向けて小さく勝利のブイサインを送っていた。僕の列は3番目、香内の列はその次で、僕らは顔を見合わせる。まあまあだな、といった顔をした香内に、小さく頷いた時だった。

 盛り上がっていたはずの教室に瞬間的な沈黙が訪れる。それは廊下に出るための教室後方のドアが無遠慮に開かれたからで、誰もの視線をくぎ付けにした。教室中の視線を集めた張本人は、そんなことは気にも留めず、まるで応えるようにオーディエンスを見渡した。

「あれ、席替え中? 伊藤、俺抜きで席替えはアカンで!」

「笹竹、はよ席つけ」

 担任の伊藤に帰還早々溜息を吐き出されても、笹竹は「はあい」と曖昧な返事をして、今まで空席だった廊下側の自席に腰を下ろした。

「パンダどこいってたん?」

「加藤んとこ~!」

 声が大きいタイプのクラスメイトに負けないぐらい声量で笹竹が答えている。どうやらあのまま生徒指導の加藤先生に叱られていたらしい。

 パンダと呼ばれた笹竹は、ゲラゲラ笑いながら前の席の男子と話している。

「笹竹、相変わらず派手やなあ」と、感心したように香内が賑やかな方を見ながら「でも悪いヤツちゃうんよな」なんて言う。

 香内は外見も中身も様子の良い男であったから、きっと笹竹ともそれなりに仲が良いのだろう。友達百人できるかな、は香内のために生まれた歌かもしれない。

「喋ってみるとおもろいで。苦労人やしな」

「へぇ」

「あいつ、今施設らしい。なんか前の学校まで父親にえらい殴られとったって」

「へぇ」

 そりゃ大変だ、と感じながら、僕は他所様の家庭事情を又聞きしているという行為になんとなく居心地の悪さを覚えていた。しかし、それでも僕はなんとなく納得する。痣だらけの笹竹が、保健室でなんでもないように笑っていた違和感は、きっとそういうことなのだろう。サッカーボールに後頭部を殴られて、痛みにイライラしていた僕とは大違いだ。

 香内はまたまた僕の居心地の悪さを読み取ったのか、それ以上笹竹の家庭事情は話さなかった。そうして僕達は、また小さな声でなんでもない話をしながら、席替えのクジ順が回ってくるのを待っていた。



 唖然というのは、こういうときに相応しいのだろうか。

 これも前に小説で読んだ表現だが、両手に机を抱えたまま目を丸くして、僕を見下ろす笹竹にはピッタリだった。

 席替えのくじで僕の引いた場所は、僕が所望していた廊下側の一番端の列から一つ中へ入った席だった。それでも黒板から遠いままにスライドしたのは上出来だったし、日光から逃げられたので悪くない。それに斜め後ろには香内もいる。香内は廊下側のドアが一番近い席を引き当てて上機嫌だった。

 そして、僕の所望していた席を引き当てたのは笹竹だった。

「クラスメイトって、言うてくれたら良かったやん」

 驚嘆していた笹竹は、なんとかフリーズ状態から抜け出して、机を移動させて文句を言う。怒っているというよりは、驚いた自身を恥じているようだった。

「えぇ、笹竹と貫井って知り合いやったん?」

「二限で保健室行ったときに」

「あー、なるほど」

「え、むしろ自分ら友達なん?」

「オレと貫井は小学校から一緒やねん」

 愛想がよくて様子の良い香内と目立たなくてどんくさい僕が、気心の知れた口調で話しているのは不思議なのだろう。笹竹の目が忙しくなく動いているのを見て、僕は少し可笑しかった。

「そうなんや! まあなんでもええわ。ひとまずよろしくってコトで! 香内も!」

「うん。よろしく~」

「こちらこそ?」

 間延びした香内がにこやかな笑顔を作っている。そういう顔が出来れば良かったのだけれど、結局は無理で、僕は自身の中に浮かぶ疑問を止めることが下手くそだ。

「いや、なんで疑問形なん」

「なんか今更感凄いし。少なくとも三ヶ月以上は同じ教室におったのに」

「俺は知らんかったんや」

「僕は知ってたけど」

 笹竹がぐっと言葉を詰まらせると、それが面白かったのか眺めていた香内が声を上げて笑い出す。僕も面白かったけど、やっぱり騒がしい声も出なかったし、口角が上がった気もしなかった。

「笹竹相手やと貫井めっちゃ喋るやん!」

「えっ!? これでめっちゃなん? ハードル低すぎひん?」

 保健室での会話を思い出しているのか笹竹がオーバーリアクションで香内に応えている。

「貫井は無口なんやって。だからロボとか言われるねん」

「パンダと殿下よりマシやと思ってるんやけど」

「ホンマや。意外と毒舌やん」

 僕たちに付けられた不名誉なあだ名を貶し合うのは、なんだかとても不毛な気がしたが、言い返せる言葉が見つからずに絞り出す。あまり受け答えが上手くなくて眼鏡をかけているからロボ、苗字に笹と竹が入っていて目立つからパンダ、バレンタインに王子様みたいにチョコを沢山もらうから殿下。安直なあだ名は激高するほどではなかったけれど、個人的な意見としては、なかなか不愉快だ。それでも訂正する気にならないのは、広まってしまったら訂正する方が気力を使うからだった。

 そういえば、笹竹は僕をロボとは呼ばないし、香内のことも殿下と呼んでいるのも聞いたことがない。僕と香内はお互いのあだ名があまり好ましくないことを知っているからだったが、笹竹もそうなのだろうか。

 そんなことを考えているうちに、笹竹と香内の間で話題は目まぐるしく変わっていく。高速お喋りは僕の最も苦手とする分野だったから、ただ二人をぼんやりと眺めていた。

 そうして、僕は笹竹のよく動く口元で、少し皺になった絆創膏の存在を思い出していた。

「そういえば、怪我大丈夫やった?」と、僕は笹竹の頬にくっついたままの絆創膏を見る。少し血が滲んだガーゼ部分が痛々しい。

「ん? ああ、こんなん怪我のうち入らんから」

「マジ? 魂超合金とか?」

 最近読んだばかりの少年マンガのセリフを思い出して、僕は眉を寄せていたかもしれない。魂が超合金だと痛みもへっちゃらで悪に立ち向かえる主人公の姿が、なんだか笑う笹竹と重なった。平気だと豪快に笑っていた笹竹が、僕の言葉に余計に笑いだした。

「えっ、なにそれ! 魂が超合金とかあるん?」

「……そういうマンガがあって」

「マジで!? ええやん、今度貸してや。施設のマンガって、あんまりおもろいのないねん」

 しかもゲームもマンガも取り合いやし、となんでもないことのように笹竹が笑いながら言う。まるで夏の流しそうめんみたいにさらっと、自身の重大だろう環境を告げた笹竹は、なんだかズルい奴のようにも思えたけれど、何故だか悪い気はしなかった。それよりも僕はどちらかといえば、笹竹の生態の方が気になっているのかもしれない。それぐらい笹竹は、今まで僕の周りにはいなかったタイプの人間で、好奇心が腹の中で沸き起こるのを感じていた。

「……ええけど。なんやったら、僕ん家来る? 持ってくるの重いねん」

「マジで! 行く行く。今日行ってもええ?」

「あ、じゃあオレも! 部活終わったら貫井ん家行くわ。今週のジャンプまだ読んでないねん」

「ジャンプもあるん!? 最強やん」

 まだ今日で良いとは返事をしていないのに、何故か笹竹と香内は盛り上がっている。決定権を口にするのも憚られて、何故か僕よりも僕の部屋にあるマンガや小説に詳しい香内の説明を聞き流す。どうせ僕は帰宅部で、放課後に予定なんてものは年中存在しない。今までいなかったタイプのクラスメイトを連れて行くと、母が驚きそうだけれど、中学生になった息子の交友関係に口を出したりしないだろう。笹竹は、多分悪いやつじゃないと思う。喧嘩はするみたいだけど。

 それから僕たちは担任に怒られるまで、結構盛り上がって喋っていた。それは香内が珍しがるぐらいには、僕の口数も多くなっていて、なんだか無性に喉が渇いた。


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