波の間に間に、闇に揺られて

ももいくれあ

第1話

晴れていた。

ひたすらに、隙間なく広がる太陽の光が、

とめどなく溢れる雲や風が、

空と海と、

水平線と地平線と、

どこまでも続くお喋りが、

賑やかな光景が、

目の奥のずっと奥の方で、

今でもずっと繋がっている。

果てしなく続く暗闇の中で、

静かに揺れる波の音を聴いていた。

深くて、静かで、シンシンとしていて、

どこかやわらかい感覚が残っていた。

波の満ち引きに惑わされて、

とーくの浜に辿り着いた。

もう、とっくに分かっていた。

後戻りは出来ないと。

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波の間に間に、闇に揺られて ももいくれあ @Kureamomoi

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