第28話 巫女のいる世界
異世界からやってくる巫女の存在。
明るくて逞しくて何よりも前向きだ。
か弱いという言葉は似合わず、どちらかといえばサバサバしていてしっかり自分というものを強く持っていた。
正義感も強く、襲われた街や人々のことを自分のことのように胸を痛め、誰もが怯える魔物の前にひとりで飛び出したりもする。
そんな美琴のキャラクターは好きにならずにはいられなかった。
勇者に対しても、美琴ワールドは変わらない。
女の子のほとんどは魅了される勇者というキャラクターに対しても媚びることなく物怖じせず対等に接しているのが印象的だった。
愛理も彼女の友達も美琴というキャラクターが大好きで、勇者・テオルドとの恋路を応援しつつ、物語を見守り続けてきていた。
魔物に攫われて勇者に救い出されたあと、美琴はまたポリンピアに戻ってくる。
救いに来てくれたのだ。
絶対的なピンチを迎え、彼女は覚醒していた。
勇者の隣に立ち、彼女は再度魔物に立ち向かった。
好きにならずにはいられなかった。
どうしたらこんなにも素敵な部分をたくさん持ち合わせたこの人を嫌いになれようか。
大切なテオの隣に立つ人だ。
申し分がない。
ずっと、本当はわかっていた。
わたしはポリンピアを救いたいし、美琴を応援している。
そして、テオには誰よりも幸せになってほしかった。
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