第18話紫の蝶

バタフライ。パープルの希望が、花と散る時、

信じていた孤独の白鳥が笑う。デュ・プレ。

怒りの先にあった忘我戦場の、落下物、清らかなチェロのまばたき。

紫の蝶は、そのたぐいまれなる意志の力、あるいは色めき立つしたたかさ。

紫の心の、映しこむ、瞳の、透き通った眼差し。

バタフライ。パープルな希望が、花ととともにある時。

指し示すチェロとオーケストラ、そして、紫のエロス。


繊細な弦、キレる、一瞬、浮かび上がる鮮烈なオマージュ。

憧憬

それから、瞬殺、イメージのブラックアイドルはパープルの変身。

トランス音楽。トランスフォーメーション。


野太い音。唸る、永遠、浮かび上がるろくでもない、セパレーション。

うずうずとする、序列の女王。稲光とともに、発される、喘ぎの吐息。


バタフライ。漆黒の絶望が、夜風を切り裂くとき、笑う。そう、あざ笑う。


示しの付かない、お告げ。


蛮行の先の、自由は、無限の想像力を、殺していく。

終わりの時まで、君は飛んでいく。でも、その先には何もないことを知らなければ、いけない。ロスト。ロスト、エンドロール。再会を待つ、恋人の戦禍。


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