排除系女子

やっぱ時代は肉食系女子!草食女子など最早過去の遺産なりッ!そして肉食系といえばヤンデレ!!ガツガツ行く姿は正に一途な乙女の証だッ!!!


ならば肉食系アピールの1つや2つはしなければヤンデレとは言えまい!今回は幼馴染くんの回りに居る女子を徹底的に排除するッ!


ふはははは!!私を恐れるが良い!!









「トマトにナス、しめじ、レタス…他も…うん!全部買えたかな!」


一緒に居る女子の代表と言えばやっぱり妹ちゃん!ここは1度痛め付けて、私の怖さを思い知るがいいわ!!


お!あそこにちょうどおつかい帰りの妹ちゃんが居るわね!ネコみたいに首根っこをガシッと…


「ほい!」


「ひにゃ!?」


ふはは!!成功ね!さあ、私を恐れ『ブオォォォォォォ!!!』…あれ?今のバイク?


「や、弥生さん!ありがとうございます!助けてくれなかったら私…」


「え…ま、まあね!当然の事をしたまでよ!」


あ、あれー?まあ良いわ!次よ次!










次の日学校


「弥生ー次は移動教室だよ!」


次は親友ちゃんね!個人のやり取りがある程度には仲良いらしいし…怪しい芽はここで潰すに限るッ!!


親友ちゃん…ここで退場しちゃうのは寂しいけど…私の礎となりなさい!!


シンプルに階段から突き落としてやるわ!


「どりゃー!」


「あ、ヤバい、忘れ物」


ちょ!?何で避けるのぉぉぉぉぉぉ!?


「ぬあー!!」


「え!?ちょっと弥生大丈夫!?」


「私は…不滅だ~…」














なら次は幼馴染くんと仲が比較的良いあの女子ね!名前は…確かオタクちゃん!


よく読んでるラノベやお気に入りそうなグッズをネタに、体育館裏に呼び出してからの…このカッターでぐさり!!


「ってあれ?グッズも何も無い?」


机を見てもそれらしい物は何も入ってない。絶対持ってると思ったのに…

仕方ない、今回は撤退しよっと。


「弥生ートイレ行かない?」


「あ、行く行くー!」




******



「ん?どうしたの?」


「見てよこれ…」


トイレのゴミ箱にはズタズタにされたキャラ物キーホルダーや、悪口や落書きだらけのラノベが入ってた。


「ホント、陰湿ね…」


嘘ぉ!?先取りされてた!?いやいや…何最低な事考えてんだ私は…


「とりあえずオタクちゃん呼んでくるよ!」












「私を呼びましたか…?」


「オタクちゃん…これ…」


私はゴミ箱を指差した。


「あ…っ…あ、ありがとう…ございます…見付けてくれて…」


そう言うと、ゴミ箱からグッズやラノベを回収し始めた。


「だ、大丈夫?手伝おうか?」


「平気です…もう慣れましたし…」


回収し終わると、ペコリと礼をしてそそくさと去ってしまった…


「とりあえず何かあったら力になってやるか…」


「そうだね…」




******




「あいつらめ…私が本気を出せばボコボコにして血塗れにして、いくら泣いても逃がさずボコボコにして…謝っても許さず…ガチギレすればあんな奴ら…」





******






そんなこんなで放課後


「それでここは…どうです?分かりましたか?」


「ああ、成る程な。助かったよ」


あれは…!優等生ちゃんね!幼馴染くんに勉強を教えてあげてるみたいだけど…例外は無いッ!全て排除するのッ!


もう小細工は不要!正面から挑んで論破するのみッ!


「優等生さん!貴女「弥生さん」」


「な、何?」


あれ…?何か嫌な予感が…?


「貴女、昨日数学の小テストで赤点にも関わらず補修をサボりましたね?」


「な!何故それを!?」


「弥生…お前なぁ…」


面倒だしヤンデレ計画の為に確かにサボったけど…うぅ…幼馴染くんの視線が痛い…


「先生から補修の出席率が悪いと愚痴を溢してるのを耳にしまして。名簿を見たら、貴女の名前があるじゃないですか」


「そ、その日は用事が…」


「昨日4時、幼馴染さんに暇だーって電話をしていた事を先程聞きましたよ?」


ば、バレてる…幼馴染くーん!!何で言っちゃうのぉ!!!

ここは1度逃げて…


と思ったら腕を捕まれた…


「逃がしませんよ?まだ完全下校まで時間がありますし、みっちりギッチリその頭に叩き込んであげます」


「で、でも私だけって事は無いでしょ!?他にも何人か居るでしょ!?その人達はどうなの!?」


そ、そうだよ!私だけって事は無いはずだよ!それなのに不公平じゃん!!


「ええ、なので明日全員捕まえる予定でした。ですが、貴女から来てくれるなら好都合です。今この場でやってあげます」


今逃げても明日が地獄…受け入れても今日が地獄…も、もう逃げられない…


「まあ補修はプリントをやって提出するだけですし、それに丁度ここにプリントがありますよ」


だ、だめだ…完全に外堀を埋められてる…完全論破されて…打つ手が無い…


「幼馴染くん…助け…」


「自業自得だ…受け入れろ。じゃあお願いしても良い?」


「お任せ下さい。…安心して下さい。終われば明日は早く帰れますよ」


あ…あぁ…







「何度言えば分かるんですか!先程教えたでしょう!ほら!またここ間違えてます!また赤点取りたいんですか!?」


「うわーーん!!もうサボったりしないからおうちに帰らせてーーー!!」

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