第17話 時空神


 ―――我が神器よ。仮初の姿を脱ぎ捨て、我が武器に相応しい姿へと舞い戻れ!―――

 


  最上級神:憤怒の神・ラース専用神器:黒鎌


 そう、ラースが言うとラースの近くに落ちていた、大罪武器:憤怒の鎌がより黒く、刃のところには紫色のヒビに似た模樣が入る。



   ■   ■   ■


 まずい、まずい、まずい。

 あれはだめだ、あれは正真正銘最高神が作り出した武器、”神器”だ。

 さっきの奴に眼に神格を宿していた奴がいたが、そんな紛い物とは、違う、本当に神による神のための武器だ!!


「おっ、お待ちください。最上級神・ラース様。貴方様と知らず貴方様の魂に干渉してしまって、誠に申し訳ございませんでした。なんせ、貴方様は聖戦前に行方不明になってしまわれてから、一度も情報が入って来てないものでして」


「あぁ、そういえば聖戦もあったな、聞かなければいけない事が増えちまった」


「でしたら!わたくしめがお話しいたします!」


「いや、必要ねぇ。お前の上司に直接話しを聞くからよぉ」

 ラースが大鎌の刃を《ダンジョンの意思》の首筋に当てる

 

「ッ・・・・」


「半殺しにでもすればあいつも出でくるだろ」


「お待ち–––––––––時空神・クロノスが伝える、かの眷属神を媒体とし、この身を憑依させよ―――


 《システム外スキル【憑依:時空神・クロノス】》


《ダンジョンの意思》驚いた顔をしている。まさに自分のの意思とは別に口が勝手に喋っているかのようだった。

 その直後灰色の繭に包まれ、10秒ほどしてから繭から中立的な顔をした男が出てきた


   □   □   □


「きたか、クロノス」


「やめてくれないか?これでも、僕の眷属神なんだ」


「んなこと知るか」


「は〜、いっつもそれだね君は。それで、なんのようなんだ」

 呆れたようにクロノスが聞く


「あ?わかってんだろ。俺を封印したバカどものことと、聖戦のことだ」


「あ〜、なるほどね〜、でも教えられるのはせいぜい君を封印した奴らの階級ぐらいかなぁ」


「なんでだ、お前ならそれ以外のことも知ってるだろ」


「もしかして、君目覚めてまだ浅い?今この世界は北極にある《最果ての塔》をクリアしないと情報は渡せないんだよ、。そう言う風にしろって■■からの指示でね」


(なんだって?■■?クソ、うまく聞き取れなかった)


「なんだって?■■だと?ちっ、奴らが直接介入してんのかよ。まあ、この媒体も《最果ての塔》を目指してるし任せるか」


(おい!ふざけんなよラース!俺には俺の目的があるんだよ!てか、そろそろ体返せ!)


「ああ?うっせなぁ。目的ってなんだよ。もしかしたら教えてくれるかもしれねぇぜ?」


(・・・親の捜索だ)


「おい、クロノス。この媒体に使っている日下部広人の親の場所はわかるか?」


「んー?いいの?もし教えるのなら、君を封印した奴らこと教えないけど」


「別にいい、どうせ検討はついている」


「まあ、たしかにね。こんなことする奴らなんて限られているか」


「うん、いいよ。探して上げる。少し待ってね」

 クロノスが目をつぶった


「・・・・・見つけた」


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