第10話 和菓子は美味しい

さくら「さてと…どうします?思わぬことで時間を使ってしまいました」


ヒデ「すいません…」


さくらにこっぴどく叱られたヒデ。マジで怖かった。

世の中腕っぷしじゃあないなあ…


藍「戻るには早い気がするよね」


菜乃「一番難しいよねえこういう時間って。私もゲームするかもういっそ寝ちゃうかで悩むことあるなあ…」


富咲「でも今はセバスチャンいないしそこまで移動もできないよ?」


どうするか…


ルナ「写真撮りながら食べ歩きしてりゃいいんじゃねえの?」


ルナが提案。


藍「あはは、意外といいかもねそう言うのも」


ルナ「意外も何もあたしはロケ地で大体そうして空いた時間過ごしてる。飯と風景はわかりやすくその地の思い出になるし楽しいぞ」


藍「流石だなあ…」


確かにこういうのは普段からロケと休憩時間をこなしてるからこそかもしれない。


ヒデ「撮影って疲れないのか?体力あるなあ」


里香「それヒデ君が言いますか?」


何はともあれこのルナの案を否定するほどの案はなかった。

結果…


藍「せっかくだし和風なものが食べたいな」


菜乃「映えるやつにしようよ」


富咲「そうなるとカフェとか?この近くで探してみようか」


ルナ「う~ん、あたしの勘だとあっちの方だな。いい雰囲気がする」


藍「特殊能力?」


ルナ「なんとなくわかるんだよ。あたしが直感で選んだ店は外れないぞ」


さくら「審美眼ですかね?鍛えられたんでしょうねえ」


菜乃「それなら富咲君も鍛えられてそうだけどね」


富咲「うちは専属のシェフが絶対美味しいもの作ってくれるから…」


ルナ「そもそも良いものと悪いものの両方を知らないといけないから良いものしか知らないボンボンには無理だと思うぞ」


富咲「当たりきつい…」


藍「耐えろ」


なんだかんだでルナのお眼鏡に叶った店に入る俺たち。


さくら「いい雰囲気ですねえ。古民家みたいな感じです。静かですし…」


藍「ああ、ルナの目に狂いはないって思うよ…でもさ…」


でもさ…


菜乃「うわあ!いいなあこういう家住みたいなあ」


ヒデ「おお~!美味そう!ナポリタンもあるぞ!」


富咲「うちのリフォームこういうのもありかな」


里香「1爆発で吹き飛びそう」


この騒ぎである。うっるさ。


藍「連れてくる人たちは間違えたんじゃねえか?」


ルナ「ちょっと思った」


さくら「1人で来た方がよかったかもしれませんねえ…」


菜乃「さくらちゃんは何頼む?全部美味しそうだよ~」


さくら「私はこのアイスと小豆のセットで」


なんだかんだで頼むさくら。


藍「ふう、なんか一息って感じだね~。ああいう時だけ作者は何もしてこないんだもんな~」


さくら「ほんとですね。そりゃ事件の一つや二つ起こったほうが話は進むのでしょうけど…」


藍「でも話し進んだか?ラブコメで話が進むって誰かと誰かの距離が近付くってことじゃないの?」


さくら「言われてみれば…」


ヒデ「じゃあ何のために俺は誘拐されたんだ!?」


藍「普通誘拐されないんだよ!!」


ルナ「なんかの伏線とか?」


菜乃「誘拐が?誘拐犯再登場フラグ?」


富咲「でもセバスチャンが既に警察に引き渡してくれたよ?脱獄されたら僕たちが関わるのはいよいよやばい案件になっちゃう」


藍「バトル系になるのは勘弁だな…」


里香「そうですねえ、私とか動きたくないです」


藍「里香は多分その技術力があればバトル系になっても生き延びるかと…」


さくら「それを言えばうちのパーティーにはヒデ君がいますから初期のメリ〇ダスくらいまでなら勝てるんじゃないですか?」


藍「もう次の世代に行ってるんだから忘れてやれよ…」


ルナ「戦闘を仮定するのやめてくれねえかな」


菜乃「物騒だよ~」


富咲「店員が怖がっちゃうでしょ」


さくら「そもそもラブコメする気はあるのでしょうか?日常回しかないです」


藍「今までのを日常と捉えるのは器が大きすぎると思う」


ヒデ「あっ昨日のこと聞かねえ?さくらいるし」


藍「ああ、なんで俺が主人公なんだろう?って話か」


富咲「そう言えばしてたね」


6話参照である。


さくら「主人公はボケもツッコミもできないといけないので。ツッコミ要素を強くできるのはやっぱ藍君じゃないですか」


藍「ヒデと富咲がボケ側だからか…」


ヒデ「俺はボケてねえ!」


富咲「ヒデ君と同じ扱い!?」


さくら「いわゆるバランスってやつです。なんだかんだで藍君の出番が減るとまとまりが悪くなるんですよ。私ほどじゃないですけど」


藍「最後のが余計だよ」


さくら「あと視野が広い設定がラブコメに便利です。なので今はこんな感じになっちゃいましたが次からはどんどん女の子を落としてくださいね。ハーレムしてください」


藍「なんて要望出すんだ!!」


菜乃「抹茶のアイス美味しいよ。解ける前に食べちゃいな」


藍、さくら「「おっけ~」」


まさか菜乃に止められるとは…


――あとがき――

この回は必要なのかと言われれば微妙なとこですがこういう日常の積み重ねが何かを生み出すんですよ。多分。


面白かったりなんだこれ?とか思った方はレビューや星やコメントお願いします。

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