第3話 初登場キャラがヒロインポイント稼ぐと焦るよね
さくら「じゃああとお願いしますね富咲君」
富咲「え?まじなの?」
さくら「私たちはトイレに行かないとなので」
富咲「しかも置いてく気か~」
ヒデ「すまんな!それじゃあ!」
富咲「壊した張本人ヒデ君だよね!?」
さくら「ごちゃごちゃ言わないでください。車1台くらいあなたからしたらお小遣いみたいなものでしょう?ポンって出しちゃってくださいよ」
富咲「もう…しょうがないなあ…」
藍「出せるんだ…」
さくら「言ったでしょう?便利キャラです」
ヒデ「いつまで喋ってんだ?もうトイレ終わったぞ」
たった12行、128文字のうちにヒデはトイレを終えたらしい。
藍「バスにこもってろ」
ヒデ「それはないぜ…」
さくら「それこそ買い食いでもしてたらどうですか?サービスエリアなだけあって結構色々あると思いますよ」
ヒデ「なるほど、行ってくる!」
そうして俺たちも男女トイレで別れた。
藍「はあ…なんか疲れた。多分精神的に疲れた」
(それはそうと…さっきのバス内…)
俺は少し気になることがあった。
そのため用を済ませたらさくら達を待たずに早めにバスに戻る。すると…
藍「やっぱいた」
「ん?早いな。どうした?」
バスに一人残っていたのは8頭身くらいはありそうなスタイルの綺麗なハーフの女の子。
藍「こっちの台詞だよ、
ルナ「あ゛?どういうことだ?」
口調悪い…ギャル感ある子だ。
藍「外出ないの?ずっとバス内はしんどくない?」
ルナ「そんなのあたしの勝手だろ。ゆっくりしてたいんだよ」
藍「トイレくらいは行っとけば?」
ルナ「あ?セクハラだぞ」
藍「…自分が行ったら騒ぎになる?」
ルナ「…ちっ!分かってんなら聞くんじゃねえよ」
そう、華澄さんはトップモデルでもある。最近は活躍の幅を女優業や歌などにも広げていて絶好調。だからこそこんなところに現れては人だかりができる。
藍「まあね、バスから出るときにちらっと動く気のないのが見えたから大体察したよ」
もう一度言うが俺は視野が結構広い。
ルナ「だから外には出ない。わかったな?」
藍「うん、だからさ。人目につかないように行こう」
ルナ「はあ?んなことできるわけないだろ。てめえみたいなモブ顔じゃねえんだよこっちは」
藍「ひっで、でもマスクしてスカート降ろせば案外大丈夫だと思うよ」
ルナ「気づくやつはいる」
藍「ふふ、人目につかないって見た目を変えるだけじゃないよ」
ルナ「??」
藍「はい、格好整えて、行こ」
ルナ「ちょっ!?おい?」
俺はルナをバスの外に連れ出した。
ルナ「ったく、どうなっても知らねえぞ」
藍「大丈夫」
俺はそのまま普通に歩きだす。そして…
何事もなくトイレの前に着いた。
ルナ「…マジかよ」
藍「あとは顔隠しながら待ってればいいよ。眼鏡と本まで持ってるとは思わなかったけど」
ルナ「芸能人の変装舐めんな」
藍「それじゃ、俺はここで」
さてと…ヒデを追うか?と思ったところで…
さくら「なるほどなるほど。私たちがいなくなるタイミングを見計らってナンパですか。さすがやりますねえ藍君」
菜乃「ふーん、やっぱああいう綺麗な子が好きなんだねえ~」
里香「まあ…いいと…思いますよ…」
藍「待って誤解だわ」
なんか女子3人にすごいジト目で見られた。
さくら「何が誤解なんです?わざわざ1対1でモデルの美少女とねえ?腐ってもラブコメの主人公ですね」
藍「腐ってんのは作者とこの作品だろ。俺は親切しただけだ」
さくら「はあ…まあ今回は許します。新キャラの登場もスムーズだったらしいので」
藍「らしいってなに?」
さくら「私には作者からの情報がリアルタイムで入ってきます。途中から藍君視点で書いたらしいので心の声も全部漏れてるらしいです」
藍「なんだそのシステム!?聞いてねえ!」
里香「やましいことでも考えてたんですか?」
藍「違うわ!!」
さくら「それにしても…視野が広いのを良いことに他人がどこを見てるかを読み取ってそこに華澄さんが入らないように、どうしても見られそうな時は身振り手振りで顔を隠す…ですか。藍君も十分とんでもないですね」
藍「そういう情報も入ってくるんだ…流石解説役。じゃあヒデを探そうか」
ちょっと歩く俺たち、そしたら…
藍「いた」
菜乃「視野が広いって人探しにも便利なんだねえ」
ヒデ「おっやっと終わったのか。どうする?なんか食うか?」
藍「飲み物はまたトイレ行きたくなるから軽く食べれるやつかな」
里香「甘いものにしましょう。脳に糖分が欲しいです」
クレープを買った。
ヒデ「美味いな」
一瞬で食べ終わったヒデが満足そうにしている。
ボリュームある感じのやつを頼んでいた気がするのだが。
藍「そうだね、シンプルなシュガー味にしたけど美味しいよ」
菜乃「ふーん」
里香「菜乃ちゃん?どうしました?」
菜乃「えいっ」
菜乃が不意打ちで俺のクレープを食べようとしたが…
藍「おっと」
視界に入ってたので避けた。
菜乃「なんで避けるのよ!」
藍「なんで避けないと思ったんだ?」
菜乃「こんなかわいい子が横からパクリってして間接キスだね~の流れだったじゃん!」
藍「知らんがな!」
さくら「華澄さんのヒロインポイントが今のところ一番高いですからね。焦ったんですよ」
菜乃「そんなことないし!」
里香「私もなんか可愛いことしたほうがいいでしょうか?えっと…これ新しいポーチで…外の皮が…」
菜乃「お~!いいじゃん、かわ……」
里香「タッチパットになっていて、欲しいものを選べばポーチの中から勝手に出てくるようになってます。ポーチの中がどんなに汚くても問題ありません」
菜乃「かわ…変わったポーチだねえ…」
藍「無駄にすげえ…ポーチに使われる技術力じゃねえ…」
ヒデ「俺もやりたい!」
里香「どうぞ」
里香がヒデにポーチを手渡す。
ヒデ「ありがと。あれ?押しても反応しない?もうちょい強く…」
ブスッバシャッ
藍「嫌な音した~」
菜乃「うわあ…ヒデ君…」
さくら「…」
ヒデ「え…あの…その…すいません…」
里香「いえ、逆側まで貫通してますか?」
ヒデ「?いや、してないけど」
里香「じゃあ多分大丈夫だと思います。軽く穴ふさいで…さっきまでは取り出すものをあらかじめ設定してオートで表示してたんですけど。マニュアルで成分を取り出せるようにすれば多分…直るかと。壊れたの香水ですよね…成分なんだったかなあ…」
さらりととんでもないことをしだす里香。
藍「この技術やばすぎない?ポーチサイズなら何でも抽出できるの?」
さくら「言ったじゃないですか作中屈指のチートキャラだと」
藍「限度があるだろ」
里香「今度ヒロインポイント?みたいなのの可視化が出来るように頑張ってみますね」
――あとがき――
読者が地味に欲しい情報ランキング11位くらいにありそうなヒロインポイント。
まあ可視化したら面白くなさそうな気はする。
そしてルナちゃん登場。
トップモデルギャルとかいくらいてもいいよなあ、もう5人くらい出そうかな…(冗談)
面白かったらコメントやレビューや星お願いします。ヒロインポイントが欲しい人も星下さい。
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