リオンの放浪記

遊楽亭

第1話 我が名はリオン

俺の名前はリオン


ある日突然、異世界に飛ばされた


元いた世界では登録作業員として適度に仕事を


それ以外の時間は趣味に費やしていた


年齢は40半ば


それなりに山あり谷ありの人生だったが悔いはない


「人生は死ぬまでの暇つぶし」


いつ死ぬかはわからないが、それなりに充実した日々を過ごせていたと思う


そんなある日突然、本当に突然、気が付いたら


異世界に飛ばされていた


その後は説明すると長くなる為、概要は省く


いまは


この世界に飛ばされた際に、身に付いたであろう


様々なスキルを活かし、気ままに過ごしている


ここではリオンと名乗っている


特別な理由はない


「リオン」


なんか良い響きだから、それだけだ


先日終えた魔獣討伐の報酬で懐が潤っているので


暫くはゆっくり過ごせそうだ


今日はのんびり散歩


その後


街の中央広場にあるベンチでくつろいでいた


「リオンさん」


声をかけられ視線を向けた先には


3人の若い女の子達


年齢はみんな17歳


「やあ、君達か、こんにちは」


「こんにちは、今大丈夫ですか?」


「大丈夫だよ、今回はどうする?」


こちらが答えると嬉しそうに笑顔を浮かべ、それぞれ希望を伝えてくれる


「私はミントでお願いします」


「私は今日は薔薇がいいかなぁ」


「私は、、、林檎は可能でしょうか?」


俺は答える


「大丈夫だよ」


「ミント、薔薇、林檎、だね、それではいくよ」


「お願いします!」 うんいい返事だ


神経を集中、固有スキル、薫風(くんぷう)を発動


目を閉じ、じっと待っている女の子達へ、それぞれが希望した香りをその身に纏わせる

 

「ああ、良い匂い、、、」


「私も!これにして正解!」


「はじめてだけど、この匂いも好きだな、、、」


「リオンさん!いつもありがとうございます!」


(うんいい笑顔だ、、、)


思わずこちらも笑顔になる


「気に入ってもらえて俺も嬉しいよ」





















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