第52話 すてきな日常
朝のお祈りをするために、宝石神殿の1階へシストメアちゃんと一緒に来た。数日前からシストメアちゃんが遊びに来ている。シストメアちゃんの宝石鑑定スキルも順調に上がっているみたい。
オパリュス様の像に取り付けたジュエリーは、永遠の輝きを放っていた。宝石神殿に訪れる人物は誰もが魅了されていた。誰も幻のジュエリーとは思わなくて、大きなトラブルは起きなかった。
3回目の鐘がなったあとに、宝石神殿の地下へ降りて採掘と加工を始めた。横にはコパリュスとムーンがいる。最近は新しいカットに挑戦して、コパリュスもムーンもできあがったルースに驚いていた。
コルンジさんに渡すジュエリーと、宝石神殿へ奉納するジュエリーを作った。いつかはこの場所で幻のジュエリーを作りたい。真紅の炎を運ぶ方法があるのか、トナタイザンさんに聞いてみたい。
昼食はシンリト様とリンマルト様と一緒だった。王都ドリペットから持ってきたワインを頂いた。食事にワインがあると料理の幅も広がりそう。果樹園に葡萄畑を作るのもよさそうなので、ガルナモイトさんに相談してみたい。
冒険者だったガルナモイトさん、マクアアンリさん、トアイライオさん、スズリピララさんのおかげで、安定して農作物がとれるようになった。宝石神殿へ訪れた旅人への対応もしてくれて助かっている。
昼食後、コパリュスとムーンと一緒に果樹園でのんびり過ごした。暖かい日差しの中で、かわいいコパリュスとモフモフのムーンは私の癒やしでもあった。一緒に過ごす時間が何よりの宝だった。
果樹園から宝石神殿へ戻ってジュエリー作りを開始した。夕食前に宝石神殿の5階へ行くと、ダイヤ、エメ、ルビー、サファが出迎えてくれた。エメは私の近くへきて踊ってくれた。精霊たちの姿は夢を見ているように素敵だった。
奉納台へジュエリーを奉納した。宝石神殿のレベル11はまだ先だけれど、順調に奉納ができれば遠くないうちにレベルが上がるみたい。宝石に囲まれて毎日を楽しみながらジュエリーを奉納する。私に合っている仕事だった。
コルンジさんたちとトナタイザンさんが訪れていたので、ガルナモイトさんたちと一緒に宿屋で夕食を堪能した。私はコパリュスと宝石神殿料理を楽しく作った。マクアアンリさんたちが作った料理もおいしかった。
夕食後、コパリュスとムーン、シストメアちゃんと一緒に温泉へ入った。宝石神殿の4階にもお風呂はあるけれど温泉は格別だった。シストメアちゃんからは王都ドリペットや周辺国の話題を聞いた。いつかは旅をしてみたくなった。
就寝前はコパリュスとムーンと一緒に、宝石を語り合うのが日課だった。実際に作ったルースやジュエリーを眺めて、宝石図鑑では詳細を確認できる。大好きな宝石を思う存分語り合って祝福の時間を過ごした。
私にとってのすてきな日常だった。
(第1部 了)
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