第2話

 僕の両親は、会社員の父と専業主婦の母。2Kのアパート暮らしだった。部屋は襖もなく1段高くなった寝室がある筒抜けの変わった間取り。記憶に残る一番古い記憶は、4歳位の頃だろうか。途切れ途切れの記憶だが、父と母が言い争いをしている光景を思い出す。

 我が家は、父が通帳を管理していた。生活費が必要な度に母が父にお金を要求する制度だった。度々お金の要求の仕方で父と母は言い争いをした。

喧嘩が始まると心臓がバクバク息苦しくて、怖かった。そうゆうときは決まって一人遊びに没頭していた。

 僕は、小さい頃から戦隊モノやウルトラマンのような正義のヒーローが大好きだった。余談だが、幼稚園の年長だった頃、幼稚園の行事で将来の夢をマイクで発表する機会があった。周りの子どもたちは、お花屋さんとかそういった仕事の夢を話していた。僕はその時、「僕の将来の夢はウルトラマンになって地球を守りたいです。」と言った。それ程僕は大好きだったし、ヒーローに憧れていた。

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