無敵のやつら
鈴木すず
第1話 なんで俺がコイツなんかと・・・!?
俺は西島雄馬。勉強は嫌いだが、人並みに頑張って無事に自分の実力のちょい上の高校に入学した。
入学式に母親と一緒に行くと、やたら、こっちを見て来る生徒がいる。
そして、俺の母親に、
「あ、お母さん。」
と言っている。
「・・・っはっ?」
「ああ、お前が雄馬ね。今日から俺ら、双子だから。」
「は・・・?」
訳が分からない。
「あ、僕が父さんね。今日から、雄馬くんの苗字は、僕たちと同じ、黒川になるからね。」
「・・・は!?」
なんで勝手にみんなで決めてるんだよ。俺の知らないところで、みんなで勝手に家族になって。
「なんで俺に黙って・・・」
めっちゃ腹が立った。
「だって、お前、勉強嫌いらしいじゃん。受験までは、余計な事を知らせない方がいいって、両親が決めたわけ。」
両親って言ったって、俺の父ちゃんはまじで尊敬に値する最高の父ちゃんだったぞ。それが、なんでこんな普通のおじさんを父ちゃんにしないといけないんだ。病気で死んだ父ちゃんのこと、母ちゃんはなんとも思っていないのか?
「色々納得いかない!あと、こんなにすんなり受け入れているお前もまじ意味わかんねえ。」
「あ、俺、黒川隼人ね。よろしくな!」
何、なんの憂いもなく笑っていやがる。俺はこいつと仲良くなれねえ、まじでそう思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます