無敵のやつら

鈴木すず

第1話 なんで俺がコイツなんかと・・・!?

俺は西島雄馬。勉強は嫌いだが、人並みに頑張って無事に自分の実力のちょい上の高校に入学した。

入学式に母親と一緒に行くと、やたら、こっちを見て来る生徒がいる。

そして、俺の母親に、

「あ、お母さん。」

と言っている。

「・・・っはっ?」

「ああ、お前が雄馬ね。今日から俺ら、双子だから。」

「は・・・?」

訳が分からない。

「あ、僕が父さんね。今日から、雄馬くんの苗字は、僕たちと同じ、黒川になるからね。」

「・・・は!?」

なんで勝手にみんなで決めてるんだよ。俺の知らないところで、みんなで勝手に家族になって。

「なんで俺に黙って・・・」

めっちゃ腹が立った。

「だって、お前、勉強嫌いらしいじゃん。受験までは、余計な事を知らせない方がいいって、両親が決めたわけ。」

両親って言ったって、俺の父ちゃんはまじで尊敬に値する最高の父ちゃんだったぞ。それが、なんでこんな普通のおじさんを父ちゃんにしないといけないんだ。病気で死んだ父ちゃんのこと、母ちゃんはなんとも思っていないのか?

「色々納得いかない!あと、こんなにすんなり受け入れているお前もまじ意味わかんねえ。」

「あ、俺、黒川隼人ね。よろしくな!」

何、なんの憂いもなく笑っていやがる。俺はこいつと仲良くなれねえ、まじでそう思った。

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