私立武装学園
ラムロト
私立武装学園入学編
第1話 入学
おっす!
俺の名前は御手洗 弾冴(みたらし だんご)平和を愛するスーパーヒーローに憧れ、パパの会社で作ってくれたスーパーヒーロースーツに変身する事で普段の10倍の力を発揮する正義のヒーロー!ミタラシダンゴマンとは俺の事だ!!
このカッコイイベルトを装着してミタラシチェンジと叫ぶ事で、スーパーヒーローに変身し世界に恐怖と絶望を与える魔物や、犯罪に手を染めた悪者を倒すことが出来るのだ!!
「ふっ…ふははははははははは!!!」
季節は春。桜舞い落ちる帝国の街中で、弾冴は大きな声で笑い始めた。周りを歩いていた今年入学したであろう普通科の生徒達が驚き距離をとる。
頭は男らしいスポーツ刈り、脂肪たっぷりの腹とは裏腹に素早く動ける力強い足の太さ。身長だってもうすぐ160cmに行くであろう。額を流れる汗は男の勲章!
おいおいおい。あそこの女子達が、俺を見てるじゃないか。早速、俺にアピールしてんのか?仕方ないやつらだよ。
そこまで俺を見たいなら、特別にお前らのスマホのメモリ一杯に、このカッコイイベルトを付けたカッコイイ俺を写真に撮らせてやるか。
「ねぇ…なんかあの汗だくの豚がコッチ見てんだけど」
「ひぃ…近づいてきた!早く学校行こっ!!」
おいおいおい。照れて走り出しやがったか。そんなに慌てなくても俺はお前らと同じ所に行くのにな。
早く俺の活躍を見たくて学校に急ぐなんて可愛い奴らだ。よし、アイツらは第1彼女と第2彼女の候補にしておいてやるか。
額を流れる汗を手で払い除け弾冴は歩きだす。
流石はクルシス大陸一の巨大帝国。
道を取り囲む様に様々な店が建ち並んでいる。小さな店から大きな店まで、様々で色んな店がある。
そしてそこを抜けると、次は大通りがあり両脇には一軒家からマンションが建ち並びさらにその奥に一際大きな建物が建っていた。
「あれが、俺の活躍の舞台…私立武装学園!」
ドルク帝国のシンボルでもあり、その大きさとは裏腹に美しい装飾まで施してある。
「ぶひひ…流石に有名な所だな!女子達のレベルが違うぜ」
弾冴の故郷は、超が付くほどのド田舎であった。その為か、同級生という同級生はほぼおらず、また居たとしても地味で可愛くない子(弾冴視点で)しか居なかった。しかし、ここは大都会!好みな女子がわんさかといるではないか。これは、彼女としての候補の順位をつけるのに忙しくなる予感しかしてこない!
「ここから、俺の物語が始まるんだ!ふははははははははは!!!!」
弾冴の笑い声と共に汗が飛び散る。そして周りの女子達の黄色い声(悲鳴)が同時に聞こえてくる。
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