第2話 【アスカ!カリフォルニアキング倶楽部】

9月9日、風が少しだけ、秋の気配を運んできます。アンニュイ京太郎。

実はオフコースのファンなんです。恥ずかしい。


「あれは、あなたの好きな場所」とか、小声で歌っています。


何で、こんな設定にしたんでしょう?いい加減ですね。


「今日はバイトだから早ヌケな!」

京太郎は、部室を出ます。


麻雀はコテンパンですが、お金を稼いでる。

何か優越感を持ってた。


でも部の連中が、県内の色んなパチンコ屋に遠征して。勝ちまくり潰れた店もあるとか。

キョオに聞いたんです。悪いことには、さすかに耳が早い。


さっそく詰問したら、


「部の修繕費遠征費食費、誰が出してると思ってるの。役立たずの腐れ(・∀・)チンポー!!のくせに」と、和が怒り出しました。


「そうだよ。京太郎、私たちだって部のことを考えて」とか、咲が言ってます。


嘘です。

全国優勝したのだから、予算の割増とか、堂々と要求できるはずです。していたはずです。

金にうるさい咲や和が、こんなチャンスを逃すわけ、ありません。


でも麻雀できるからってパチプロ?変です。

きっと、ズルしているんです。

本当に、芯から腐ってます。


「あなたも男だったら、少しは稼いできなさいよ」

咲に、言われました。


「川でモクズガニの大きいのを、カゴで取って料理して、私たちに提供して」

和が、言いました。


マジですか、この人たち。


「この辺の川は、龍門渕家が漁業権持ってるから、アンタが交渉しに行きなさいよ。サングラスとか、自分で調達しなさい」


人間扱いされないって、よく言いますけど、京太郎、人間扱いされていません。犬、以下です。


次の日、京太郎は、龍門渕家に行きました。


凄い豪邸。

塀の周りを歩いてると、5kmとか、ありそうです。


サングラスに学生服で、正門を叩いたら、門が開きました。

ずらっと左右に、サングラス部隊。


とにかく、金とチンポの話だけで、第2話が終わるのは、さすがに不味い。

京太郎、必死です。


「フン、あなたには借りがありますから。蟹ぐらい採らせて差し上げましょう。2人、随行するように」


サングラスの怖い人が、左右に。


「ワカ、今日から、お助けさせて頂きます」

あの11号、ぽの256号。


「訳が分からないから、もう帰ります」

黒服も、付いて来ました。


「さっそくワカ、蟹を取りましょう。うちのお嬢も夏にアメリカで、蟹好きになって帰ってきたんです。理由は分からないですけど、ちょくちょく採ってるんですよ」


とにかく蟹の大きいのを、注意して採っています。

百姓みたいですがヤクザです。

いえ、高校生1年生ですって。


とにかく、味噌汁を炊いて、女性陣に提供します。


「いつも食べてたの大きかったのに。カリフォルニアキングクラブとか、持ってこれないのクズ!これで我慢してやるーー」


和ちゃん。怖いです。


耳汚しですが、金髪の綺麗な部長がいる高校に、可愛い女の子がいましたよね。

風越高校でしたか、大将戦に出てた。


あの子、倒れて心肺停止。死んでる状態らしいです。


「猿猫顔は、ルッキーニだけでうんざり。良かった」

誰ですか、それは?

とにかく咲。嬉しそうに言います。


「ワカ」

2人の男たちの目に、涙が光ってます。


「アスカ!謎の転校生」のはずだったのに。てんこうせいのての字も。

「アスカ!カリフォルニアキング倶楽部:に変更します。

どうなっちゃうんでしょ。はあ。



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