漫才のサブスク

夏秋冬

漫才のサブスク

漫才のサブスクに課金した。

どうなったかというと、以前はお笑いライブに足繁く通って中堅から若手をくまなくチェックしようとしていたが、もうそういうことが、どうでもよくなった。

今まで見ることができなかった漫才クラシックが無制限に見られるようになって、それが十分に面白い。もう面白いかどうか分からない若手の漫才ライブに足を運んで散財する必要もなくなった。

エンタツ・アチャコから始まり中田ダイマル・ラケット、瀬戸てんや・わんや、夢路いとし・こいしのような黎明期の漫才、かしまし娘やレッツゴー三匹のようなトリオ漫才、人生幸朗・生恵幸子、正司敏江・玲児のような夫婦漫才、海原こはま・小浜のような女性漫才師、そして中田カウス・ボタンに巨星である横山やすし西川きよしを経て、漫才ブームの阪神・巨人、ザ/ぼんち、紳助・竜介、太平サブロー・シローにツービート。

お笑い第○世代といわれるのも順番に見ていった。どれも笑い転げた。

もう、過去の優れた漫才師の芸が見られるようになってそれで十分面白かったし、漫才クラシックは掘っても掘っても底がない。

若手漫才師をチェックすることはやめたわけではないけれど、以前に比べればそれにかける時間も労力もお金も減った。定額で実力の厚い過去の芸が見られるのだから。

今はクラシックを8割がた掘り、余った時間で旬の若手を少しチェックするくらい。

笑いは、古いからとか新しいからとかそれほど変わらない。時代が変わっても面白いものは面白いし、過去のクラシックに大事な要素は殆ど詰まっている。


そういえば音楽のサブスクが普及し始めた頃も同じ道筋を辿ったような気がするなと少し思い出した。

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漫才のサブスク 夏秋冬 @natsuakifuyu

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