第5話 約物——区切り記号とリーダ・ダーシ

【区切り記号と組み方】

 区切り記号とは、読点(、)や句点(。)、カンマ(,)、ピリオド(.)のことを指します。これらは横組み縦組みによって、使えるパターンがあります。


「、」「。」……縦組み、横組み。

,カンマ 」「.ピリオド」……横組み。(本文に欧文を用いる場合は、この組み合わせを推奨)

「, 」「。」……横組み。(公用文では、この組み合わせを使用)


 横組みの書籍をあまり見かけない方もいるかもしれませんが、外国語に関する書籍などを見てみると「,」と「.」のセットや、「,」と「。」のセットで使われているのを目にします。横組みでは、文章に英数字を用いることが多いので、それらに合わせて「,」と「.」のセットを用いているのでしょう。そのため、あまり「、」「。」のセットで使われているのは見かけません。


 そのため英文や数字が多く入る場合は、「,」「.」を用いた方が良いかもしれません。しかし『はじめに』でも書いたように、カクヨムでは縦組み・横組みは読者が決めているので、小説やエッセイなどの読み物であれば、句点と読点を用いるほうが無難かもしれません。



【三点リーダーとダーシ】

 三点リーダーとは「…」のこと。三つ点があるから三点リーダー。

 ダーシとは「—」のことです。


 これらは二つでセットなので、使う時は「……」「——」として用います。


<三点リーダー>

  作品の中で「……」を通常用いながら、間の長さを短く表現するため「…」としている場合もあります。これらは表現上の問題なので、用いるか否かは作者に委ねられます。

 ただし、これまで色んな書籍を見てきた限り、作品の中で「……」と「…」を同じ量で使うのは避けた方が良いでしょう。そのパターンの書籍はあまり見かけたことがありません。


<ダーシ>

 ダーシは、「オンビキ」という言葉を伸ばす約物と混じっていることがあるので、気を付けましょう。



【「」、『』、‘’、“”】

 縦組みの場合、会話文や引用文は「」(鍵括弧)または『』(二重鍵括弧)に入れます。

 (出版物の)横組みの場合は、縦組みと同じように「」と『』を用いる場合もありますが、‘’(シングルコーテンションマーク)または、“”(ダブルコーテンションマーク)を使うことが比較的多いようです。

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