たまご泥棒エルとフワフワもこもこゆかいな仲間たち
百道みずほ
プロローグ
ニコラス歴1780年。大地にはまだ魔力が、大気中には魔素が溢れていた。太古に比べ魔法を使うモノは減ったが、この時代、ヒトのほかに動物、魔獣、妖精、魔物と言った生き物が存在していた。
多くの種が混在すると、争いが起きるものだが、人間と魔獣、人間と生き物の調整役として種卵採集家、通称たまごハンターが活躍する。またの名はたまご泥棒。たまご泥棒という名のほうが聞き覚えている方も多いかもしれない。
魔獣や神獣をパートナーに持つたまごハンターは、魔獣や生き物たちから素材を採取する代わりに、魔獣や生き物たちから頼まれごとをされていた。この時代、たまごハンターのおかげで魔獣から人々は襲われることもなく、人々は安心して暮らしていたと言える。
(『ニコライ歴史書』生き物の調整役である種卵採集家より抜粋)
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